「女性で尿蛋白が多くなる原因」はご存知ですか?医師が”考えられる病気”も解説!

「女性で尿蛋白が多くなる原因」はご存知ですか?医師が”考えられる病気”も解説!

「尿蛋白」で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「尿蛋白」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

慢性糸球体腎炎

腎炎は、腎臓の糸球体に炎症が起こり、壊れていく病気です。慢性糸球体腎炎はゆっくりとした進行で糸球体に炎症が起こり、尿蛋白や血尿で発見されることが多いです。原因はさまざまであり、原因を調べるためには腎生検と言って、腎臓に針を刺し一部の組織を採取して顕微鏡で検査して診断します。
IgA腎症は慢性糸球体腎炎の中でも日本で最も多い腎炎です。そのほかにも微小変化型ネフローゼ症候群や膜性腎症など慢性糸球体腎炎の原因となる腎炎のタイプはさまざまです。また、膠原病などが原因となり腎炎をきたすこともあります。このような腎炎の原因を調べ、治療方針を決定するために腎生検を行います。
尿蛋白や血尿がみられる場合、腎臓内科で相談をしましょう。

糖尿病関連腎臓病性腎症

糖尿病の患者さんで①30mg/gCr以上野アルブミン尿など含めた腎障害の指標、②eGFR60mL/min/1.73m2未満のいずれかが3か月以上持続し、慢性腎臓病と診断され、臨床的に糖尿病がその主な原因と考えられる場合に糖尿病性腎臓病(DKD)と診断されます。
DKDは糖尿病による高血糖が持続することで生じる重要な腎臓の合併症であり、神経障害、網膜症と合わせて3大合併症と言われています。典型的な経過としては、10年以上の糖尿病歴、持続するアルブミン尿が増加し、蛋白尿と腎機能の低下をきたして末期腎不全に至ることが多いです。DKDは新規の透析患者の原因疾患として最も多く、注意をしなければならない疾患の一つです。DKD進行を防ぐために、糖尿病の早期発見、治療が重要となっています。健康診断や血液検査で血糖値の高値を指摘されたら、早めに内科を受診しましょう。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は、3.5g/日以上の尿蛋白が第一の必須条件であり、その結果に起こる低アルブミン血症(3.0g/dL以下)が第二の必須条件となっています。この2つの所見を認めることがネフローゼ症候群の診断の必須条件です。また、その他の参考所見として、浮腫、脂質異常症を認めることが多いです。
ネフローゼ症候群はさまざまな腎臓病が原因となり発症します。微小変化型ネフローゼ症候群や膜性腎症などの糸球体腎炎に伴うものや糖尿病関連腎臓病、アミロイド腎症などが原因として挙げられます。ネフローゼ症候群を認められた場合には、腎生検を施行して、病理所見を観察し、発症の原因を特定します。原因により治療法が異なるため、腎生検での原因の特定は非常に大切です。
全身のむくみがみられた場合、早めに内科もしくは腎臓内科を受診して相談をしましょう。

膠原病

膠原病に伴い、腎炎を合併することも少なくありません。例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う腎炎は、ループス腎炎と言われます。SLEの患者さんでは免疫の働きに異常を生じ、自分自身の体を攻撃するようになり、この結果全身に炎症が起こるようになります。皮膚の発疹や関節痛、発熱、倦怠感がみられ、内臓も障害されることもすくなくありません。特に腎臓は障害されやすく、半数以上でループス腎炎がみられると言われています。腎炎の初期では、蛋白尿や血尿がみられ、進行すると腎機能障害を合併し時に透析が必要となる事もあります。ステロイド薬や免疫抑制剤を使用して治療を行い、適切に治療を行うことで、進行を防ぐことが可能です。
このほかにもANCA関連血管炎や抗糸球体基底膜腎炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性強皮症などさまざまな膠原病に腎臓病を合併します。膠原病を持つ方で、尿所見の異常や腎障害を認めた場合には主治医に相談をしましょう。

「尿蛋白」を指摘されたときの改善法は?

尿蛋白を指摘された場合、まずは再検査などで腎臓病があるかを確認しなければなりません。尿蛋白の異常が認められ、腎臓病であると診断された場合、まずは塩分を控えるようにしましょう。1日6g未満の塩分制限が勧められます。腎機能の低下を伴う場合には、蛋白の制限が勧められることもあります。腎臓病の原因と腎機能障害の程度、尿蛋白の量により食事の制限が異なります。自己判断せず、腎臓内科を受診して自分に必要な食事療法について聞いてみることが大切です。
また、尿蛋白を指摘された場合、激しい運動の後や風邪など体調不良時に行った尿検査であれば、激しい運動をさけ体調を整えて再度検査を行うと良いでしょう。一時的な蛋白尿であれば、再検査で改善することも多いです。

配信元: Medical DOC

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