「単体ではおしゃれな色」でも床との組み合わせで「NG」に
次に木下さんは、約8畳の1Kのダークブラウン床の部屋に、ナチュラル系の家具を並べて部屋のNG例を作ります。置いたのは明るい色の椅子に、ややダークなドレッサー、シャビーナチュラルの棚にベージュのテレビボードというウッド系の家具、さらに白いテーブルに薄グレーのソファ、ベッドです。
部屋を見るポイントは大きく2つ。「白や薄いグレーのような軽いモノトーンの家具を使う」「ダークブラウンの床に近い色の家具を使う」。当てはまらないものがNGです。
例えば明るいナチュラル系の色のイスは、悪目立ちしてしまっていてNG。ややダークなドレッサーは床と色が近いのでOKとのこと。イスを床と同系色のダークブラウンのものに変えるだけで大きく印象が変わります。
ベージュのテレビボードは、床の茶色と違う濁った色です。単体ではおしゃれな色なのですが、床との相性という点から見ると濁った色同士がぶつかるNG例だといいます。
シャビーナチュラルの棚もNGですが、少し色が濃いため他の家具に比べると「マシ」なのだそうです。「床の色に近くなるほどマシになるので、家具の色の濃さは最低限このぐらいにしといた方がいいかなと思いますね」と木下さん。とはいえ、やはり「正解」ではなく、床と同じような濃さのダークブラウンの方が良いそうです。
ダークブラウンに合わせる「正解」の色は
一方で、白いテーブルはモノトーンなので「正解に近い色」とのこと。ソファもアイボリーだけどホワイトに近い薄いグレーなので大丈夫だという理由です。
木下さんは白、黒、、グレーなどの「無彩色」カラーについて、色を持っていないためどんな色と合わせてもケンカしにくく、基本的にはダークブラウンに合わせるには薄いグレーやホワイトが適していると評価しました。
しかし、無彩色なら何でも良いわけではなく、黒は基本的にNG。重い印象の濃いブラウンの床の上に、さらに重たい黒をのせると、人間の目は色が重そうなものが上になることに慣れておらず、違和感を覚えてしまうからだと言います。
最後に指摘するNGなポイントは床。ラグなどを何も敷いていないので「ダークブラウンの濃い感じがすごい出てる」とのことで、オススメの敷物の色は薄い無彩色だそうです。
無彩色のラグを敷くと、床に視線が引っ張られ過ぎるのを緩和するだけではなく、「緩衝材になってくれる」効果も。例えばダークブラウンの床とナチュラルの木製の家具という相性の悪い色を直接ぶつけると濁った印象になるものの、その間に薄い色のラグや無彩色のラグを入れることで緩衝材になるのだそうです。

