病気を治療するだけでなく、病気にならないよう未然に防ぐ「予防医学」。そのカギを握るのが「腸」です。腸が快腸だと、全身にもよい影響があります。今回は、腸を中心とした猫の予防医学について、獣医師の石川朗先生に伺いました。
猫の病気予防・健康維持には腸からのアプローチがカギ
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
近年、猫の平均寿命が延びたことの背景には、獣医療の進歩とともに、病気を未然に防ぐ「予防医学」が広く普及したことがあるといえるでしょう。
病気になりにくい体づくりを考えたとき、飼い主さんが行う日々の健康管理はとても大切です。なかでも注目されているのは、消化・栄養吸収や排泄といった、健康維持に不可欠な役割を担っている腸。すなわち「腸内環境」です。
腸は、脳や腎臓とも相互に影響し合っていて、腸の不調が腎臓や脳の不調にもつながります。こうした相互関係があるため、腸内環境を整えることは体の健康維持や病気予防につながると考えられているのです。

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の予防医学は、人の予防医学と同じように「病気や身体の不調を予防するための医療」と考えられており、以下の3つに大別されます。
一次予防「健康の維持・増進」
一次予防は病気を未然に防ぐための取り組みです。
- ワクチン接種:猫に重篤な感染症を発症させないための免疫をつけます。
- 寄生虫予防:ノミ、ダニ、フィラリアなどの寄生虫感染を防ぎます。
- 去勢・避妊手術:性ホルモンに関連する問題を予防し、健康維持に役立ちます。
- 食事・栄養管理:肥満・痩身を予防し、猫の健康を保つための適切な食事を与えます。
- 歯磨き・デンタルケア:口内の健康を維持し、歯周病などを予防します。
- 環境整備:猫がストレスなく過ごせるよう、適切な生活環境を整えます。
二次予防「早期発見・早期治療」
二次予防は病気の兆候を早期に発見し、重症化させないようにする取り組みです。
- 定期健康診断:年に1~2回。健康状態を把握し、病気の早期発見に努めます。
- 早期発見・早期治療:猫は体調変化を隠しがちなので、少しでも異変が見られたらすぐに受診し、病気の早期発見に努めます。
