階段の上り下りでの介護を安全に行うために知っておきたい基本と注意点を解説

階段の上り下りでの介護を安全に行うために知っておきたい基本と注意点を解説

在宅介護で階段の負担を軽減する工夫と設備

在宅介護で階段の負担を軽減する工夫と設備

階段昇降時の介護負担を減らすためにどのような住宅改修ができますか?

階段昇降時の介護負担を軽減するには、利用者と介助者の双方に配慮した住宅改修がおすすめです。

まず基本となるのは手すりの設置で、片側だけでなく両側に取り付けることで、どちらの手でも身体を支えやすくなり、安定した昇降ができます。次に、階段の勾配を緩やかにする改修も必要です。段差(蹴上げ)を低く、踏み面を広くすることで足腰への負担を軽減できます。

さらに、滑りにくい床材への変更や足元照明の設置も転倒防止に役立ちます。人感センサー付き照明なら夜間の移動も心配いりません。介助が必要な場合には、階段昇降機の導入を検討するのもいいでしょう。

座ったまま昇降でき、介助者の身体的負担を大きく減らせます。これらを組み合わせることで、安全で快適な住環境が整います。

車椅子ごと階段を降りる場合の介助のポイントを教えてください

車椅子ごと階段を降りる際は、複数人で連携して行うことが重要です。車椅子は重量があるため、1人で対応するのは危険です。基本的には2〜4名で前後を支える体制をとり、前方の介助者が下から支え、後方の介助者がバランスをとりながら慎重に降ろします。

車椅子の向きは階段に対して後ろ向きにし、後輪を段の角にしっかりと合わせます。ティッピングレバーで前輪を少し浮かせ、段ごとにゆっくりと降ろしていきましょう。全員が声をかけ合い、息を合わせて動くことが大切です。

無理にスピードを上げると転倒の危険が高まるため、焦らず進めることが基本です。介助者が1人しかいない場合は、いす式階段昇降機などの福祉機器の利用も検討をしてください。無理のない方法を選び、安全を優先に行うことが事故防止につながります。

階段昇降機を導入する際の注意点を教えてください

階段昇降機を導入する際は、安全と設置条件の確認が欠かせません。まず、階段の幅を測定しましょう。70〜75cm程度の幅が必要ですが、築年数の古い住宅では不足している場合があります。
直線型や曲線型など機種によっても必要寸法が異なるため、事前に専門業者へ相談しましょう。

次に、設置スペースと電源の確保も重要です。大体の昇降機は折りたたみ式ですが、使用しない際にも約35cmのスペースが必要です。近くに100Vのコンセントがない場合は、新たに電源工事を行う必要があります。

屋外に設置する場合は、防水仕様や専用コンセントを設けましょう。また、自治体の助成金制度や建築確認申請の対象となることもあるため、導入前に確認が必要です。専門業者と連携し、安全基準を満たした計画を立てることが安全の高い導入につながります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで階段の上り下りでの介護を安全に行うために知っておきたいことについてお伝えしてきました。
階段の上り下りでの介護を安全に行うために知っておきたいことについて、要点をまとめると以下のとおりです。

階段の上り下りを介助する際は、上るときは被介助者の1段後ろ(斜め下)、降りるときは1段前(斜め下)に立つことが推奨されている

片麻痺がある方の階段昇降介助では、足を出す順番と介助者の位置に特に注意が必要で、どちらの場合も二足一段(両足を同じ段にそろえる)を意識し、焦らず一段ずつ進むことが重要である

車椅子は重量があり1人で対応するのは危険なため、車椅子ごと階段を降りる際は、複数人で連携して行うことが大切

階段の昇り降りは、介助者や要介助者双方に大きな負担がかかる動作です。安全に行うためには、立ち位置や支え方を正しく理解し、声かけで動作を合わせることが大切です。

また、手すりや滑り止め、階段昇降機などの住宅改修を取り入れることで、転倒リスクを減らし、介助の負担を軽減できます。利用者の身体状況や住環境に合わせて工夫し、安全で快適な階段環境を整えることが在宅介護を続けるうえで重要です。

本記事が少しでも階段の上り下りでの介護を安全に行うために知っておきたいことについて知りたい方のお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献

介護度の違いによる高齢者の移動動作|山梨県立図書館

高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準|国土交通省

車椅子で段差を上り下りする方法とは?シチュエーション別に紹介|だれでも東京

配信元: Medical DOC

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