産後うつ病の治療
産後うつ病の治療の中心は、休養と薬物療法です。できるだけ休養できるように、周囲のサポート体制を整えることが重要です。一人で抱え込まず、適切なサポートを受けることが回復への鍵となります。
育児負担を軽減するためには、家族や地域のサポートが欠かせません。市町村の産後ケア事業には、産婦人科の病院やクリニックで母子ともに体を休められるサービスがあります。また育児ヘルパーなどを利用し、洗濯や掃除、買い出し、食事の準備、沐浴の補助などをしてもらうこともできます。
住んでいる市町村によって利用できる産後ケアサービスや育児支援サービスは異なるので、確認してみるとよいでしょう。一人で行おうとせず、外部のサービスを利用して積極的に休む時間を作ることが大切です。
薬物療法では、主に抗うつ薬を使用した治療が行われます。うつ病の場合、数年に渡る内服が必要ですが、産後うつでは早期に薬をやめられることが多いです。
授乳中でも服用可能な薬もあるため医師に相談しましょう。また、精神科を受診しても全員が服薬するわけではなく、症状等を総合的に判断し検討されます。
産後うつ病になりやすい人・予防の方法
精神疾患を持っている人、マタニティブルーズがあった人、妊娠中のうつ症状や不安、周囲からのサポート不足、家庭内暴力、望まない妊娠などに当てはまる人は産後うつ病になりやすいとされています。
妊娠前から精神疾患の治療を受けていても、治療をして症状が落ち着いている場合は産後うつになりにくいことがわかっています。そのため妊娠中も治療を継続し病状を安定させておきましょう。
出産前からできる限り産後のサポート体制を整えておくことも大切です。妊娠中にパートナーや家族と話し合い、家事や育児の分担について具体的に決めておくとよいでしょう。家族間での分担が難しい場合は、地域のサポートや外部サービスに頼ることも1つの手です。妊娠中に地域の産後ケアサービスや子育て支援サービスで利用できそうなものはないかを調べておくことをおすすめします。
周囲の人との関係が良く家事や育児をサポートしてくれる人がいると、産後の情緒が不安定になりにくいと考えられています。つらい気持ちを一人で抱えず、信頼できる人に聞いてもらうことも大切です。産後の育児についての悩みは開業助産師や保健センターのスタッフなどの専門家に相談するのも良いでしょう。
関連する病気
マタニティブルーズ
産褥精神病
参考文献
産後うつ病について教えてください|日本産婦人科医会
妊娠中・出産後に「うつ」になった方のためのQ&A|日本精神神経学会 日本産婦人科学会
周産期メンタルヘルス コンセンサスガイド 2017|日本周産期メンタルヘルス学会
妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル~産後ケアへの切れ目のない支援にむけて~改訂版|日本産婦人科医会

