ギボ江さんは、年齢よりも若く見えるパワフルな60代女性。夫に先立たれた後も、趣味に自分磨きに忙しく過ごしています。
息子・オトヤさんの結婚相手を楽しみにしていたギボ江さんですが、オトヤさんが結婚したのは地味な顔立ちのヨーコさんでした。ギボ江さんは内心がっかりしますが、数年後、目鼻立ちがはっきりした孫のそらくんが誕生。そらくんのかわいさを自慢したくて仕方ないギボ江さんは、テレビで偶然目にしたSNSに目を付け、そらくんの写真を投稿し始めます。しかし、祖母であるギボ江さんがそらくんのおむつ姿を投稿したことで、ユーザーから否定的なコメントが寄せられるように。ギボ江さんは「祖母だから批判される」という状況を逆手にとり、そらくんの母親に成りすましてアカウントを再登録します。それからは、より一層SNSにのめり込むように。そんな折、幼稚園の発表会があり、ギボ江さんは息子夫婦から招待を受けます。
ついに観覧席に辿り着いたギボ江さん。開始前には、動画撮影やSNSについての注意事項が読み上げられますが……。
かわいい孫を撮影するための苦肉の策








そらくんの登場に興奮して声を上げるギボ江さんは、オトヤさんに注意されてしまいます。
その後、前の人の頭でうまく動画撮影ができずに困ったギボ江さんは、発表前に注意喚起されていたにもかかわらず、スマホを頭上よりも高く上げ、何とか納得のいく動画を撮ることに成功したのでした。
周囲のことを考えず、堂々と迷惑行為を続けたギボ江さん。
発表会前に読み上げられた注意事項の内容は、まったく耳に入っていなかったようですね。
ギボ江さんにとっては「このときだけ」のルール違反かもしれませんが、ギボ江さんの行動によってわが子の発表をしっかり見ることができなかった保護者にとっては、残念な気持ちが「ずっと」残る思い出になってしまいます。
自分だけのいい思い出を残すのではなく、誰かの思い出を壊してしまわないようにすることも、大切なのではないでしょうか。
次の話を読む → 著者:マンガ家・イラストレーター あべかわ
