●大阪地裁「確定判決との矛盾が生じる」と却下
大阪地裁の横田裁判長はこの日、判決文の全文を読み上げることはせず、「理由の骨子」を説明した。
「行政事件訴訟における判断をもって、絞首刑による死刑執行を差し止め、死刑執行を受忍する義務がないことを確認することは絞首という現在の法令による死刑執行を命じた確定した刑事判決との矛盾抵触が生じることになる」と指摘し、原告らの請求が「不適法」なものとして却下。
損害賠償請求についても「理由がない」と退けた。
さらに裁判所は、死刑制度について「現行の法令による死刑の執行方法を含め、憲法31条、36条の規定に違反しないというのが確立した判例」だと指摘。
「死刑制度および死刑の執行方法にかかる合憲性判断の基礎となる事実に変更が生じていない以上、昭和36年12月最高裁判例は変更されるべきものとはいえない」と結論づけた。
なお、「却下」とは、訴訟の要件を満たさないとして、具体的に審理する前に退けるもので、請求の内容を検討したうえで認めない「棄却」と違って、いわば「門前払い」の判断だ。

●「公に見せられないほど残虐だからだろう」
判決後に記者会見を開いた原告代理人の水谷恭史弁護士は「予想していた中で最悪なパターンがその通り出てきた。意外性のない判決」と批判した。
1948年(昭和23年)3月の最高裁判決が「執行の方法等がその時代と環境とにおいて人道上の見地から一般に残虐性を有するものと認められる場合には、もちろんこれを残虐な刑罰といわねばならなぬ」と示したことを引き合いにして、「常に違法性、適法性を検証すべきという後世へのメッセージを今回の判決は理解しながら無視した」と語った。
また、金子武嗣弁護士は「死刑や絞首刑に関する情報を隠蔽する判決」「裁判所が法務省の盾になった判決」としたうえで、「法務省がどうして死刑に関する情報を公開しないのかを考えると、それは公に見せられないほど残虐だからだろう」と話した。


