好印象と悪印象、それぞれの“香りの違い”とは
初対面の印象は、見た目や声のトーンなど、いくつかの要素が組み合わさって形づくられます。
その中で、“香り” が第一印象やその後のコミュニケーションに影響することもあります。
心地よい香りや苦手な香り……ビジネスや恋愛など、シーンによって好印象を与えるものはどのような香りなのでしょうか。
そこで実施された今回の調査。香りと第一印象・コミュニケーションの関係性について、その実態に迫っています。
第一印象はどこまで“香り”に左右される?

はじめに、「香りが原因で相手の第一印象が良くなった/悪くなった経験」について尋ねたところ、以下のような回答になりました。
・「(良くなった経験も悪くなった経験も)どちらもある(39.8%)」
・「良くなった経験のみある(11.4%)」
・「悪くなった経験のみある(13.6%)」
・「ない(35.2%)」
良い印象と悪い印象の両方を経験している人が最も多い点から、香りは一方向に作用する要素ではなく、状況や相手との関係性によって評価が変わりやすいことがうかがえます。
良し悪しの振れ幅があるからこそ、香りは「印象を左右する繊細な要因」として捉えられているのではないでしょうか。
前問で「良くなった経験のみある」「(良くなった経験も悪くなった経験も)どちらもある」と回答した人に、「第一印象が良かった相手の“香りの特徴”」について尋ねたところ、「清潔感のある香り(石けん系・洗い立てを想起する香り)(44.7%)」が最も多く、「控えめな香り(38.9%)」「余韻が心地よく残る香り(33.5%)」と続きました。
上位に並んだ項目からは、強い主張よりも安心感や自然さが重視されている傾向が読み取れます。
香りそのものが前面に出るのではなく、相手の存在感を邪魔しない形で印象に残ることが、好印象につながっているようです。
また、「清潔感」や「控えめ」といった表現は、香りの種類だけでなく量や距離感も含めた評価である可能性があります。
香りは自己表現の手段でありながら、同時に相手への配慮が問われる要素であることが示唆されました。
では、個性のある香りと感じたのは、具体的にどのような香水なのでしょうか。
■“自己表現を感じる個性のある香り” と感じたのは、どのような香水ですか?
・ホワイトムスク(愛知県/20代/女性)
・フローラルやウッディなど、はっきりとした特徴があり、つける人の個性が表れやすい香水だと思います(東京都/20代/男性)
・ローパケンゾープールオム(山口県/20代/男性)
・ブルガリ プールオム(東京都/40代/女性)
・Diorで甘い香り(京都府/40代/男性)
このことから、「自己表現を感じる香り」が必ずしも奇抜さや強さだけを指しているわけではないことがうかがえます。
「ホワイトムスク」や「ブルガリ プールオム」のように、比較的認知度が高く定番とされる香水名が挙がっている点は、香りそのものの個性だけでなく、「誰がどう身にまとうか」によって個性が成立している可能性を示しています。
甘さや力強さといった方向性は回答者ごとに異なるものの、共通しているのは「その人らしさと結びついて記憶される香り」である点であり、個性のある香りとは香水単体の珍しさではなく、使用者との一体感によって評価されていると言えるのではないでしょうか。

前問で「悪くなった経験のみある」「(良くなった経験も悪くなった経験も)どちらもある」と回答した人に、「第一印象が悪かった相手の“香りの特徴”」について尋ねたところ、「汗・タバコ・生活臭などと混ざった香り(64.0%)」が最多となり、「強すぎる香り(香水などのつけすぎ・残り香が重い)(57.5%)」「自分の好みと合わない香り(29.7%)」と続きました。
上位項目には、香りそのものの好み以前に、清潔感や距離感に対する違和感が強く表れています。
とくに「混ざった香り」や「強すぎる香り」は、本人の意図とは異なる印象を与えてしまう可能性が高いと考えられます。
良い印象の項目で挙がった「控えめさ」と対照的であり、香りの評価は量や環境との相互作用に大きく左右されることがうかがえます。
香り選びだけでなく、使い方や場面意識が重要であることを示す結果といえるでしょう。
