
京都生まれ京都育ちのライターが、京都のイベント情報をお届け。今回ご紹介するのは、百人一首の歴史や魅力と、日本画の粋を伝えるミュージアム・嵯峨嵐山文華館で開催される企画展「絵と書で楽しむ百人一首の世界」。百人一首発祥の地として知られる嵯峨嵐山で、絵と書の双方から百人一首の魅力に触れてみては。
展覧会と競技かるたで百人一首の魅力を体感
百人一首の起源は約800年前の鎌倉時代にさかのぼり、藤原定家(ふじわらのていか/1162~1241)が百人の歌人の秀歌を撰んだことに始まるという。

《百人一首画帖》天智天皇/持統天皇 18世紀 嵯峨嵐山文華館蔵
企画展「絵と書で楽しむ百人一首の世界」では、定家の別荘があったとされる小倉山のふもとにある嵯峨嵐山文華館で、歌人の姿を描いた絵画や、百人一首をはじめとする和歌をしたためた書が展示される。
会期中には、嵯峨嵐山文華館で開催される恒例の競技かるた大会「ちはやふる小倉山杯」の観覧も可能。展覧会と競技かるたの両方を通じて、百人一首の魅力をより一層体感できる機会となっている。
第1章「歌仙絵を楽しむ」
優れた歌人は、古くから歌仙と呼ばれてきた。これらの歌仙を和歌とともに描いた歌仙絵は、平安末期以降に広まったという。

《百人一首画帖》小野小町/ 蝉丸 18世紀 嵯峨嵐山文華館蔵
第1章では、江戸時代に制作された歌仙絵を中心に紹介。初公開の「百人一首画帖」は江戸中期に描かれたと考えられ、作者は不明だが、歌仙たちの表情を彩り豊かに描き出した秀作だ。

長谷川宗圜《百人一首手鑑》17世紀 嵯峨嵐山文華館蔵紀
また、長谷川宗圜(はせがわそうえん)の「百人一首手鑑」など、歌人を描いた作品も数多く展示される。
さらに、近代画家が歌仙を題材に描いた作品も展示。これらの作品からは、歌人という題材を介し、自らの芸術を模索した近代画家たちの取り組みを感じることができる。
