頸管無力症の治療
頸管無力症が診断された場合の治療法は、妊娠を維持することを目標とした管理が中心となります。
基本となるのは安静による管理です。妊婦の運動などを制限し、できるだけ安静を保つことで頸管がそれ以上開かないようにします。
治療としてもっとも一般的なのは、「頸管縫縮術(けいかんほうしゅくじゅつ)」という手術です。この手術では、子宮頸管を縫い合わせることによって、開き過ぎないようにします。ただし、妊婦や胎児の状態によって手術ができるタイミングが限られることがあり、感染症など他のリスクに対しても十分に考慮する必要があります。
手術がおこなえない場合でも、安静の維持とともに子宮収縮抑制剤(ウテメリンなど)を使って、早産を防ぐことも治療の一環です。いずれの治療手段でも完全に流産や早産を防げるわけではありませんが、多くのケースで妊娠を継続させることができます。
頸管無力症になりやすい人・予防の方法
頸管無力症になりやすい人は、過去に流産や早産を経験したことがある女性、多胎妊娠の女性、また子宮頸管に手術を受けたことがある女性です。これらのリスク要因を単独、あるいは複数合わせて持つ女性は、頸管無力症のリスクが高いとされています。
予防手段としては、定期的に妊婦健診を受け、医師と協力して妊娠中および出産までの過程を慎重に管理することが重要です。頸管無力症を早期に発見できた場合、頸管縫縮術などの適切な治療が受けられ、リスクを軽減することができます。特にリスク要因を持つ女性は、妊娠が確認された時点で早期に産婦人科を受診し、リスク評価のための検査を受けることが推奨されます。
リスク要因がない女性でも、頸管無力症を発症することはあります。定期的に経腟超音波検査で、子宮頸管の状態を確認することが予防につながります。妊娠中に異常を感じた場合には、早急に医師に相談し、適切な対策を講じることが重要です。
過度な体重増加に注意し、妊娠中をできるだけ安静に過ごすことが予防に役立つ場合もあります。ストレスを軽減し、栄養バランスの取れた食事を心がけることも、妊娠中の健康維持に大きな効果があります。
関連する病気
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子宮頸管炎
参考文献
関東連合産科婦人科学会 頚管無力症の治療と予後について
日本赤十字社 切迫早産について
早産について | 宮崎県産婦人科医会

