体内時計が狂う「概日リズム障害」で使用する薬とは?治療法を医師が解説!

体内時計が狂う「概日リズム障害」で使用する薬とは?治療法を医師が解説!

概日リズム障害は体内時計の狂いによって起こる症状で、睡眠の質に関わってきます。

睡眠の質が悪くなることで様々な疾患を誘発する恐れがあるため、放置するのは好ましくありません。

この記事では概日リズム障害の検査法・治療法などについて解説していきます。

※この記事はメディカルドックにて『「概日リズム障害」の原因・治療方法・対策はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 有毅

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)

専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

概日リズム障害の治療

医師

何科を受診すれば良いでしょうか?

概日リズム障害は睡眠に関連した症状です。そのため睡眠医療の専門家に相談するのが適切です。
睡眠は個人差が大きい分野であるため、睡眠医療の専門家は各人の症状・睡眠歴・身体検査などを総合的に判断して治療法を検討します。
近場で睡眠医療の専門家が見つからない場合は内科や神経科で相談するのも一つの選択肢です。
しかし上記でお伝えしたように睡眠は個人差が大きくデリケートな分野なので、やはり睡眠医療の専門家に相談するのが良いでしょう。

どのような検査を行うのでしょうか?

代表的な概日リズムの検査は主に以下の通りです。

睡眠日誌: 睡眠の習慣を日々記録する検査方法です。主に就寝時間・起床時間・睡眠の質・眠気の有無などが記録項目となっています。

睡眠検査(ポリソムノグラフィー):センサーを装着し睡眠中の脳波・心拍数・呼吸・筋肉活動などを記録する検査です。

覚醒時の体温変化測定: 日中の活動時間内における体温の変化を測定することで体内時計が正常に機能しているかどうか検査します。

メラトニン検査: メラトニンは睡眠と覚醒に関わる重要なホルモンです。そのため一日の尿中メラトニン濃度を測定することで体内時計の状態を把握することができます。

上記の検査を行うことで概日リズムの状態を把握し適切な診断・治療法を提案することができます。ただし概日リズム障害の症状には個人差があるため検査方法は状況に応じて異なるケースがあります。

治療方法を教えてください。

概日リズム障害の治療には個人差がありますが、一般的には以下が代表的な治療方法になります。

睡眠・覚醒の習慣改善:概日リズム障害は就寝・起床の乱れであるため、生活リズムを一定にすることが大切です。基本的には起床時間の固定・朝日を浴びる・就寝前のリラックスなどが習慣の改善に当たります。

メラトニンの使用:メラトニンは体内時計に密接に関わっているホルモンです。人工的に服用することが可能で、概日リズムを正常化するために有効です。就寝前に服用することで睡眠の質をアップさせることができます。

光療法: 体内時計を調整するために決まった時間に明るい光を浴びる治療法です。時間帯や光量は専門医によって調整されるため適切な診療の元で行う必要があります。

薬物療法: 睡眠に関わる不調は精神面が影響している場合もあるため抗うつ薬・抗不安薬などの薬物を使用する場合があります。ただし副作用がある薬物もあるため、こちらも専門医の指導の元で適切に服用しましょう。

上記のほかにも認知行動療法・栄養療法など様々な治療法があります。治療方法は個々人の症状に応じて専門医が判断します。

どのような治療薬を使うのでしょうか?

概日リズム障害の治療薬は主に以下のとおりです。

メラトニン製剤:上記で述べたとおり、メラトニンは体内時計に関わるホルモンです。市販でも手に入れることができ、入眠・起床のリズムを整える働きがあります。専門医の診療を受けている方は医師に処方してもらったメラトニン製剤を活用すると良いでしょう。

鎮静薬:ベンゾジアゼピン系などの鎮静薬は入眠をスムーズにする働きがあります。ただし長期の使用は依存性・副作用などのリスクがあるため、あくまで一時的な対処療法として活用されるのが一般的です。

抗うつ薬: トリプタン・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などに代表される抗うつ薬は眠気を誘発する働きがあり、概日リズム障害の治療薬として活用されることがあります。

概日リズム障害は様々な要因が複合的に影響し合って起こる病気です。そのため専門医の診断の元に適切な治療薬・使用量・使用期間で治療しましょう。
また、複数の治療薬を服用する場合は副作用が起こる可能性もあるため注意しましょう。

編集部まとめ

陽
「概日リズム障害」は耳慣れない症状だと思いますが、多くの方が発症する可能性があります。
睡眠障害や精神疾患を誘発する恐れがあるので、少しでも心当たりがある方は専門医の診療を受診しましょう。
この記事で概日リズム障害に関する知識を深めていただければ幸いです。
規則正しい生活リズムと適度な運動で体内時計を正確に保ちましょう。

参考文献

概日リズム睡眠障害(e-ヘルスネット)

配信元: Medical DOC

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