腸と腎臓、腸と脳がお互いに影響を与え合うことを、それぞれ「腸腎連関」「脳腸相関」といいますが、猫の健康にも密接に関わっていることをご存じでしょうか。
今回は、そんな「腸腎連関」と「脳腸相関」のメカニズムなどについて、獣医師の石川朗先生に解説していただきました。

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
「腸腎連関」とは、腸と腎臓が互いに影響を与え合う関係性を指します。この関係性が、腎臓病の治療や腸内環境の改善に重要な働きをします。
腎臓の機能が低下すると腸内に有害物質が発生
猫は腎臓の機能が低下すると体が脱水傾向になり、便秘になりがちです。便秘になると腸内環境が悪化。善玉菌が減少し、悪玉菌が増加した状態になります。これを「ディスバイオ―シス」といいます。
悪玉菌によってつくられた有害物質は腸から全身を巡り、腎臓にも達します。機能が低下した腎臓は、こうした有害物質を体外に排出することができません。蓄積した有害物質は腎臓に負担をかけ、さらなる腎機能の低下を招き、腸と腎臓の間で悪循環が続いてしまいます。
便秘を改善することで腸腎間の悪循環を抑える
腸腎連関の悪循環を防ぐためのアプローチが、腸内環境の改善です。
プロバイオティクスやプレバイオティクスを含むフードやサプリメントを与えることで腸内フローラに働きかけ、有害物質の発生を抑えます。また、水分補給や便秘薬で、有害物質発生のもととなる便秘の改善と脱水予防を促します。
こうして腸の有害物質の発生を減らし、より良好な腸内フローラに回復することは、腎臓への負担も減らすことに。猫に多い病気の代表ともいえる腎臓病ですが、腸内環境を良好に保つことは、その予防にもつながるといっていいでしょう。

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
「脳腸相関」は、自律神経などを通じて互いの健康に影響を与え合うことを指します。腸内環境と脳とが影響し合うメカニズムを見てみましょう。
