夫が大学生と「お泊り」ディズニー…SNS写真に絶望した妻「相手の両親に知らせたい」は許される?

夫が大学生と「お泊り」ディズニー…SNS写真に絶望した妻「相手の両親に知らせたい」は許される?

●両親に手紙を送るのはリスクがある

──大学生本人と連絡が取れない場合、両親に手紙を送って交際解消を求めるのは問題ないのでしょうか。

お気持ちはよくわかりますが、避けたほうがよいでしょう。

未成年であれば、親が話し合いを担うこともありますが、今回のケースでは大学生です。また、子と親とは法的に別人格です。親に法的責任はありません。肉体関係の証拠もない状況で、両親に働きかけると、逆に慰謝料を請求されるリスクもあります。

また、夫が、大学生に対し、既婚であることを隠して交際を始めた経緯を大学生の両親に知られると、今度は夫が大学生側から慰謝料を請求されかねません。

なお、名誉毀損は社会的評価を下げることをいいますので、今回のような妻が大学生の家族に連絡を取るような場合は、むしろプライバシー侵害にあたる可能性が高いといえるでしょう。

【取材協力弁護士】
光安 理絵(みつやす・りえ)弁護士
大阪大学法学部、同大学院法学研究科修了後、パナソニック株式会社(旧松下電器産業株式会社)入社、本社法務本部配属。2003年司法試験合格、東京地方検察庁、横浜地方検察庁を経て仙台弁護士会に弁護士登録。2021年度仙台弁護士会副会長。現在、ソレイユ総合法律事務所代表弁護士を務め、離婚事件、交通事故事件、刑事事件等を多数扱っている。
事務所名:ソレイユ総合法律事務所
事務所URL:http://www.sendai-soleil.net/

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