クラスの大人しい女子を「遠くから見て笑う」だけ…男子の遊び(いじめ)に隠された全く笑えない支配欲【作者に聞く】

クラスの大人しい女子を「遠くから見て笑う」だけ…男子の遊び(いじめ)に隠された全く笑えない支配欲【作者に聞く】

これはイジリ?イジメ?遊び?
これはイジリ?イジメ?遊び? / 画像提供:グラハム子(@gura_hamuco)

漫画家・グラハム子(@gura_hamuco)さんの息子が語った、ある「遊び」が波紋を呼んでいる。「ゲームに負けるとA子に話しかける」というルールで、その様子を遠くから見て笑いものにするのだという。こうした男子特有の攻撃的・競争的なコミュニケーションは「メンズトーク」と呼ばれる。グラハム子さんに、この問題の背景と自身の体験について話を聞いた。


■男子特有の歪んだ遊びと「メンズトーク」の正体
メンズトーク_01
メンズトーク_01 / 画像提供:グラハム子(@gura_hamuco)
メンズトーク_02
メンズトーク_02 / 画像提供:グラハム子(@gura_hamuco)
メンズトーク_03
メンズトーク_03 / 画像提供:グラハム子(@gura_hamuco)


メンズトークとは、自分が優位に立つための競争的な会話を指す。「●人とやった」「あいつをボコした」といった自慢や、学歴・年収などで序列をつける振る舞いいも含まれる。グラハム子さんは水谷緑氏の『こころのナース夜野さん』(小学館)でこの言葉を知り、自分でも調べていったという。男性特有の生きづらさや、幼少期からの社会的な刷り込みが、こうした有害な価値観を形成していることがわかる。

息子たちの仲間内で流行っていた「おとなしい女子に話しかけて笑う」という遊びも、まさにその典型だ。「何が楽しいの?」という問いに対し、息子は「みんなが笑ってると、楽しい気がしちゃう」と答えた。誰かをターゲットにすることで得られる歪んだ一体感。そこには、他者の痛みを想像する余裕が全く欠落している。

■母の告白と社会に広まる「有害な男らしさ」への気づき

実はグラハム子さん自身も、中学時代に「かわいいね」とからかいの声をかけられる側だった。「芋っぽい、おとなしい女子」が狙われるため、された側はみじめな気持ちになる。グラハム子さんは息子に「母さんも昔それをやられたけど、とても悲しくて家に帰って一人で泣いたよ」と自身の経験を伝えた。11歳の息子は、母の言葉を静かに聞いていたという。

「昔はただ不快でしたが、メンズトークが男性の生きづらさの象徴だと知ってから、少し考え方が変わりました」とグラハム子さんは語る。現在、社会では「男らしさ」にもよいものと有害なものがあり、それは今からでも変えられるという価値観が少しずつ広まりつつある。

パパ活を題材にした作品のほか、『夫の公認なら不倫してもいいですか?』など多角的な視点で社会を切り取るグラハム子さん。時代や呼び方が変わっても、根底にある問題の本質は変わらない。今回の対話を通じて、傷ついているすべての子どもたちに寄り添うことの大切さを改めて世に問うている。

取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)

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