貴子の夫に実父が秘密で借金をしている事態を知った兄・隆太は激怒し、実家に乗り込む。兄は幸弘への返済を肩代わりした上で、両親の資産管理を厳格に行うと宣言し…。
兄も父の行動に激怒
翌日、私は兄の隆太を呼び出し、事の顛末を話しました。
「親父……!幸弘さんにまで無心してたのか…」
兄は机を叩いて憤りました。
「幸弘さんはお金は戻らないと思って貸したって言ってたけど、そんなの許されるわけない。子どもの教育のために貯めたお金なのに」
「当たり前だ。貴子、これは俺が責任を持つから。すぐ実家に行こう」
反省の色がみえない両親
私たちはその足で実家に向かいました。
「お父さん、お母さん、幸弘さんにお金を借りたでしょう?いい加減にして」
私がいきなり怒りをあらわにすると、両親はバツが悪そうに視線を泳がせました。
「だって、お前たちが冷たいから……」
「冷たいわけじゃない、今までいくら貸したと思ってるんだよ?その金、返してるのかよ?」
「なんだよ、返せばいいんだろ、返せば……」
父がボソリと呟きましたが、今の2人にそんな能力がないことは明白です。
兄はついに核心に迫ります。
「親父が幸弘さんから借りた金は、俺が肩代わりして幸弘さんに返す」
兄が静かに、でも力強く言いました。 そして、その後の返済について淡々と話し始めたのです。

