●滞在時間が短ければ「セーフ」なのか
──ラブホテルの利用が1回か複数回か、滞在時間が短いか長いかといった点は、不貞行為の認定に影響しますか。また、LINEやメールのやり取りはどのように評価されますか。
回数や滞在時間は考慮要素にはなりますが、「休憩」であっても性行為は十分可能であるため、短時間だからといって直ちに不貞が否定されるわけではありません。
一方、先ほど紹介した福岡地裁の判決のように、LINEなどのやり取りは重要な補強事情となります。
逆に言えば、「性行為をおこなわない」という明確な合意や、仕事などの正当な目的を示す客観的証拠(LINEやメールの履歴、資料など)が存在しない限り、「仕事の相談でラブホテルを利用した」という主張が認められるハードルは、実務上かなり高いと言えるでしょう。
【取材協力弁護士】
長瀬 佑志(ながせ・ゆうし)弁護士
弁護士法人「長瀬総合法律事務所」代表社員弁護士(茨城県弁護士会所属)。多数の企業の顧問に就任し、会社法関係、法人設立、労働問題、債権回収等、企業法務案件を担当するほか、交通事故、離婚問題等の個人法務を扱っている。著書『企業法務のための初動対応の実務』(共著)、『若手弁護士のための初動対応の実務』(単著)、『若手弁護士のための民事弁護 初動対応の実務』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が書いた契約実務ハンドブック』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が実践している ビジネス契約書の読み方・書き方・直し方』(共著)、『コンプライアンス実務ハンドブック』(共著)ほか
事務所名:弁護士法人長瀬総合法律事務所
事務所URL:https://nagasesogo.com

