夫に向き合う決意
正行が普段から、家族を大切にしてくれていることは知ってる…。でも、真衣の言う通りだ。
(本当に家族が大切なら、あんなことしないよね)
正行は、「佳奈子とマオがいてくれたから頑張れた」と言っていた。でも、その言葉に、今は何の価値も見いだせない。
「佳奈子…正行さんの言葉にだまされちゃダメだよ。優しく、家庭的な顔の裏で、そんなことをしてたってこと、ちゃんと受け止めなきゃ」
真衣は、私の手をそっと握ってくれた。
(そうだ…私は、正行の言葉に惑わされていた)
彼の泣きじゃくる姿に同情してしまった…。でも、それは私が弱いからだ。そして、彼を甘やかしているだけなのだ。このまま、悲しんでいても何も解決しない。しっかりと正行と向き合って、話し合わなければ。
私一人では、また正行に同情し、言いくるめられてしまうかもしれない…。本当に正行と再構築を目指すのであれば、信頼できる人の助けが必要だ。
私の頭に浮かんだのは、優しいけれど威厳を持ち合わせている、正行の父…義父の存在だった。私は、義父にもすべてを打ち明けることにした。
あとがき:現状を変えるための糸口
耳に痛い言葉は、言うことも聞くこともためらわれるものです。真衣の言葉は厳しいものですが、的確で、その裏には、佳奈子の幸せを思う気持ちが伝わってきますね。
そんな、真衣の言葉で目が覚めた佳奈子。自分の弱さや甘さにも向き合い、現実に立ち向かう覚悟をします。他人を変えることはとても大変なことです。まずは、自分自身が変わることが、現状を変えていく糸口なのかもしれませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: hoi
(配信元: ママリ)

