「風呂上がりの血圧」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「風呂上がりの血圧」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
お風呂上がりの血圧は上がりますか?下がりますか?
伊藤 陽子(医師)
お風呂上がりの血圧は、浴室の環境や湯温、入り方によってどちらにも変動する可能性があります。
一般的にはお風呂上がりは体が温まって血管が広がり、血圧は下がるケースが多くみられます。ただし、脱衣所が寒い場合や熱いお湯に入った直後などは、交感神経が刺激されており、通常よりも一時的に上がる可能性もあるでしょう。
いずれにせよ、血圧の急激な変化は、脳や心臓、血管に大きな負担をかける可能性があります。この記事で紹介した方法を心がけ、体に負担の少ない入浴をおこなってみてください。
お風呂上がりに血圧を測定しても大丈夫でしょうか?
伊藤 陽子(医師)
測定すること自体に、害はありません。ただし、入浴後の血圧は下がっているケースが多いため、普段と異なる数値となる可能性があります。
血圧は、毎日同じ条件での測定が望ましいため、日によって入浴前・入浴後の条件が異なると、家庭での正確な血圧を把握できません。
基本的に、夜の血圧は寝る前に1~2分安静にしてから測るのが望ましいです。入浴から時間がたたずに血圧測定・就寝する日は、入浴後すぐであることを血圧の記録にメモしておくとよいでしょう。
入浴後の急激な血圧低下を防ぐにはどんな対策がありますか?
伊藤 陽子(医師)
以下の対策をおこなってみましょう。
・浴槽からはゆっくりと立ち上がる
・湯温は38~41℃と、ややぬるめに設定する
・肩まではお湯に浸からず、半身浴にする
血圧低下によるふらつきが起こりやすい方は、体調悪化時にすぐ対応できるようにご家族に声をかけてから入浴するのも大切です。また、浴室に手すりを設置するのも、転倒を防いで安全性を高める方法のひとつです。
湯あたりは入浴前後の血圧の変動が原因なのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
入浴前後の血圧変動が、湯あたりにつながることもあります。ただし、温泉に含まれる成分が原因で起こる可能性もあるため、すべての湯あたりが血圧変動によるとは限りません。
湯温が高い温泉、長湯などは、湯あたりが起こりやすくなります。とくに血圧に不安のある方は、水分をしっかり摂り、ご自身の体調に注意を払いながら入ることをおすすめします。
まとめ 風呂上がりの血圧は変化を抑えることが大切!
風呂上がりは、入浴によって一時的に血圧が下がるケースが多く見られます。ただし、入浴方法や環境によっては大きく上がることもあり、血管や心臓に大きな負担がかかるケースも少なくありません。
正しい知識を持ち、安全な入浴を心がけましょう。
「風呂上がりの血圧」で考えられる病気と特徴
「血圧」の異常で考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系
高血圧低血圧心筋梗塞狭心症脳梗塞脳出血くも膜下出血入浴によって血圧が急激に変化すると、脳や心臓、血管への負担がかかり、大きな病気を引き起こす可能性もあります。とくに心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などをうたがう症状があらわれた際はすぐに救急車を呼び、設備の整った医療機関での治療を受けましょう。
「風呂上がりの血圧」の関連症状
「血圧」の異常で考えられる症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する病気
めまいふらつき
立ちくらみ
気持ち悪さ
吐き気
頭痛
入浴前後は、血圧の急激な変化によって体調悪化が起こりやすいときです。気になる症状があれば、早めに受診しましょう。
参考文献
地域在住高齢者における入浴直後と出浴直後の血圧及び脈拍変動
Both hot- and thermoneutral-water immersion reduce 24-h blood pressure in people with hypertension: A randomized crossover study
加齢が 41℃15 分間入浴の体温上昇に伴う体温調節と血圧変動に及ぼす影響

