
土日はお家で漫画三昧!2025年上半期にバズった漫画を紹介。
SNSやブログを中心に実話に基づいた漫画をいくつも公開している山野しらすさん(@shirasu00mori)。2024年に投稿された『私が放置子だった頃の話』は、不倫やパチンコ通いに明け暮れる母親に一人娘が放置子にされるというエピソードで、注目を集めている。今回は、本作を描いたきっかけや母親の態度、裏話などについて山野しらすさんにインタビューした。
■「放置子」側の視点…作者が描くことにした理由



本作を描こうと思った理由について、山野しらすさんは「SNSやメディアで『放置子』という単語をよく目にしますが、放置子に迷惑をかけられた側の視点の作品が多いと感じていました。私の知人が幼少期に放置子だった経験を聞いたことがあったので、その子の視点を通して『放置子』側のストーリーもみなさんに見ていただきたいと思ったことが、この作品を描き始めたきっかけです」と語る。
身バレや特定を避けるためにフェイクを加えたり、エピソードの流れがわかりやすくなるよう再構成したりと手は加えているが、基本的なエピソードや事件は実話だという。
■「絶対に許されない」…作者が語る親の責任
夏休みには、娘を無理やり友達の家に預けていたようだが、幸い友達関係には悪影響はなかったという。「保護者から迷惑な存在だと思われていたようですが…。ただ、預けられるから…ということ以外に、服装が毎日同じだったりお風呂にあまり入っていなかったりと、一時期学校では少し浮いていたようです」と明かした。
母親が不倫相手とパチンコでデート中、5歳の娘は車内で待っていたようだ。その点について尋ねると、「今だったらあり得ないですよね。何か事件や事故にまきこまれていたらと思うとゾッとします。実は、車で待たされるようになる少し前は一緒に店内に入ることもあったそうです。ただ、あるタイミングで18歳未満の入店が禁止になり、車で待っていろとそんな流れになったようです」と語る。そして、「令和の世の中は『パチンコ屋に限らず、駐車場で子どもを待たせてはいけない』ことが常識となっていて、心からうれしく思います」と、時代の変化に喜びを見せた。
母親が仕事で忙しくても、きちんと家事や育児をこなす人もいる。本作に登場する母親について山野しらすさんは、「フルタイムで仕事をしていて、夫は非協力的。とてもストレスフルな環境だったことは想像できるし気の毒だなと思うが、かといって不倫に明け暮れて幼い子どもをないがしろにすることは絶対に許されないと感じます」と、厳しい意見を述べた。「子どもに対して最低限の責任は果たしてほしいですね。これは母親だけでなく、本作の父親に関しても言えることですが…」と、親としての責任の重要性を強調した。
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