汗腺がんとは、皮膚がんの一種であり、非常に稀な病気です。症例も少なく、見た目だけで診断することが難しい病気ともいわれています。
通常のがんと同様に転移などの危険もあるため、早期の発見と治療が求められます。早期に発見するためにも、正しい知識を把握しておくことは重要です。
そこで本記事では、汗腺がんの症状を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「汗腺がん」を発症すると現れる症状・原因・予防法はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
汗腺がんとは?

そもそも汗腺とは?
そもそも汗腺とはどういったものかをご存知でない方も多いのではないでしょうか。汗腺には、汗を作り出して皮膚表面に送り出す役割があり、次のような2つの種類があります。エクリン腺
アポクリン腺
エクリン腺には、気温や運動時の体温を調節するために汗を分泌する役割があります。緊張した時や興奮した時に汗を出したり、辛いものなどの刺激物を食べた際に汗を出したりするのもエクリン腺です。
ほぼ全身の皮膚に存在しており、約200~500万個程分布しています。一方、アポクリン腺は、脇・陰部・外耳道といった特定の部位にしか存在しない汗腺です。思春期以降に発達して分泌されるようになります。
汗腺がんではどのような症状がみられますか?
この病気の主な症状としては、次のようなものが代表的です。しこり
かゆみ
出血や化膿
皮膚の変色
悪臭
症例が少ないため、症状もはっきりしたものは分かっていません。主な症状の1つがしこりです。皮膚の下にがんが発生する場合があるため、腫れやしこりが現れることがあります。かゆみも主な症状に挙げられます。がんとなった患部に虫刺されのような発疹などが現れることがあり、かゆみを伴うことがあるのです。
また、出血や化膿が伴う場合もあります。皮膚表面から盛り上がった患部の表面が崩れて膿を出したり出血したりするのです。皮膚の変色も見られます。白色・茶色・黒色などの斑点が現れたり、混在するような色に変化したりします。悪臭も症状の1つであり、症状が悪化するとひどい臭いを放つことがあるのです。
汗腺がんは皮膚がんの種類のひとつなのですね。
この病気は皮膚がんの1つです。皮膚は、表皮・真皮・皮下組織に分けられます。そして、真皮の中には汗腺・脂腺・毛包などの皮膚付属器と呼ばれるものがあります。そのため、汗腺がんは皮膚付属器がんの1つなのです。その他の皮膚付属器がんとしては、脂腺がんや毛包がんなどが挙げられます。これらのがんは症例が比較的少なく、中でも汗腺がんは特に少ない病気です。
汗腺がんは何が原因なのでしょうか?
希少がんの中でも更に稀ながんのため、原因が分かっていないところもあります。皮膚付属器由来である汗腺がんは、主に長期間にわたる日光暴露(紫外線)という考えが主流です。その他にも慢性刺激による影響で汗腺がんを発症する可能性もあります。慢性刺激は大量に放射線を浴びてしまうことの他に、ヤケドやキズ跡からなることもあります。
編集部まとめ

汗腺がんは皮膚がんの1つであり、発症すると非常に早く悪化する可能性がある病気です。症例は少ないですが、原因や効果的な治療方法は確立されていません。
普段からできる予防や早期発見と早期治療が非常に重要です。そのためにも、病気についての正しい情報を把握しておきましょう。
症状や予防方法で不安な場合や、少しでも皮膚の異変を感じた場合には、専門の医療機関を受診しましょう。
参考文献
汗腺癌
皮膚腫瘍(希少がんセンター)

