
食べたいのに体が拒否反応を起こす
『外食がこわい』(株式会社オーバーラップ、なつめももこ著、2025年刊行)の主人公、なつめももこがまさにその状態でした。大好きなはずのとんかつが、ふとしたきっかけで食べられなくなったのです。気持ちが悪くなって、喉が圧迫されてしまい、全身が拒否反応を起こしてしまう。ももこは戸惑い、悲しみ、悩み続けます。
案外身近にあるかもしれない会食恐怖症を取り上げたのは、「変わりたい!を叶える」はちみつコミックエッセイシリーズです。毎日繰り返されるからこそ、食事には人それぞれの事情も隠されています。ももこはなぜ、会食恐怖症になってしまったのでしょうか。


























会食恐怖症とは
会食恐怖症とは、「人前で食事をすることや、レストランなどの社交場で食事することに恐怖感や不安感を抱く症状」です。大好物のとんかつを食べていた時、ふいにももこの脳内に響いたのが、「残すな!」「食べろ!」という声でした。その声が引き金となって、吐き気や震えなどの体調不良がももこをおそいます。誰かと一緒に食事をしている時だけ、それが起こるのです。
友達、同僚、上司……、食事と社交のつながりは無視できません。会社の飲み会もランチタイムも、ただ目の前の食事から逃げるだけという、苦しみの時間になりはててしまいました。

