サーモンは栄養価が高い食材ですが、過剰に摂取することで健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。特に脂質やカロリーの摂り過ぎ、ビタミンAの過剰摂取、水銀などの有害物質の蓄積などが懸念されます。脂質は1gあたり約9キロカロリーと高エネルギーであるため、大量に摂取するとカロリー過多となり、体重増加や肥満につながる可能性があります。また、オメガ3脂肪酸は健康に良い成分とされていますが、過剰摂取すると血液が固まりにくくなり、出血傾向が強まる可能性があります。適切な摂取量と頻度を守ることが大切です。

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)
2020年3月女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2020年4月株式会社野口医学研究所入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る
・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当
サーモンの食べ過ぎによるリスク
サーモンは栄養価が高い食材ですが、過剰に摂取することで健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。特に脂質やカロリーの摂り過ぎ、ビタミンAの過剰摂取、水銀などの有害物質の蓄積などが懸念されます。
脂質とカロリーの過剰摂取
サーモンには良質な脂質が含まれていますが、脂質は1gあたり約9キロカロリーと高エネルギーです。そのため、摂取量が増えればエネルギー過多になる点は他の食品と同様です。大量に摂取するとカロリー過多となり、体重増加や肥満につながる可能性もあります。特に脂ののった部位や養殖のサーモンは脂質含有量が多く、食べ過ぎには注意が必要です。さらに外食や加工食品と組み合わせた場合、知らずしらずのうちに脂質量が積み重なってしまうことがあります。たとえば、サーモンのクリームソースやマヨネーズ和えなどは、栄養価が高い一方でカロリーも高くなりやすい調理例です。
また、オメガ3脂肪酸は健康に良い成分とされていますが、過剰摂取すると血液が固まりにくくなり、出血傾向が強まる可能性があります。抗凝固薬を服用している方や出血性疾患のある方は、医師と相談しながら摂取量を調整することが望ましいでしょう。一般的には、週に2~3回程度、1回あたり100g前後を目安にすることで、1日あたりの目標量(約2g前後)を効率よく満たせます。
そのため、サーモンを健康目的で取り入れる場合は、主役にしすぎないことも一つの考え方です。野菜や海藻、きのこ類など、エネルギー密度の低い食材と組み合わせることで、満足感を保ちながら摂取量を自然にコントロールできます。これはダイエット中や体重管理を意識している方にとっても実践しやすい方法といえるでしょう。
ビタミンAと水銀の問題
サーモンにはビタミンAが含まれていますが、過剰摂取すると頭痛や吐き気、皮膚の乾燥などの症状が現れる可能性があります。特に妊娠初期の方は、ビタミンAの過剰摂取が胎児の発育に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。ただし、サーモンに含まれるビタミンAの量はレバー等と比較してリスクは低いため、通常の食事量であれば過剰摂取の心配はほとんどないとされています。
水銀については、大型の魚ほど体内に蓄積しやすい傾向がありますが、サーモンは比較的小型から中型の魚であるため、水銀含有量は少ないといわれています。それでも、妊娠中や授乳中の方は、厚生労働省が示す魚介類の摂取基準を参考にすることが推奨されます。多様な魚種を組み合わせて摂取することで、特定の有害物質の蓄積を避けることができます。
まとめ
サーモンは良質なタンパク質やオメガ3脂肪酸、アスタキサンチン、ビタミン、ミネラルを豊富に含む栄養価の高い食材です。心血管系や脳機能、骨の健康、美容面での効果が期待される一方で、食べ過ぎによる脂質やカロリーの過剰摂取には注意が必要です。適切な摂取量と頻度を守り、他の食材とバランス良く組み合わせることで、健康維持に役立ちます。また、適切な保存方法を実践し、鮮度を保ちながら美味しく摂取することが大切です。日常の食事にサーモンを上手に取り入れ、豊かな食生活を楽しみましょう。なお、本記事で紹介した健康効果には個人差があり、年齢や基礎疾患、生活環境などの条件によって現れ方は異なります。気になる症状がある場合や、特定の疾患をお持ちの方は、専門家にご相談されることをおすすめします。
参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
国立健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」

