男性用とは違う“こだわり”のデザイン
青山商事が展開する紳士服・スーツ販売チェーン「洋服の青山」が2026年1月21日(水)、同社にとって初となる新商品「レディーススタイルのネクタイ」を限定30店舗および公式オンラインストアで発売した、と発表しました。基本的には男性ビジネスマンが着けるイメージのネクタイ。なぜ今、女性用を? 男性用とは何が違うのでしょうか。
商品名は「スキニータイ」。全長137cm、大剣幅4cm。特徴は、女性の体形やレディーススタイルの衣服との相性を追求した設計です。メンズスタイルのネクタイと比較して大剣(剣先)幅は約半分、長さも約6~7cm短い仕様。こうすることで「ブラウスの襟でも結び目をきれいに収めることができ、レディーススタイルジャケットのコンパクトなVゾーンでもバランスをきれいに取れて、顔回りをすっきりさせます」と同社は説明します。
素材にはポリエステル100%を採用。光沢感のある生地で厚みと適度な質感に調整するなど細部にもこだわり、従来の男性用ネクタイでは難しかった女性らしい上品な仕上がりを可能にしたと言います。カラー展開はブラックとチャコールの無地2色。どんなスタイルにも合わせやすいベーシックなラインアップです。
女性客の「メンズライク」志向がきっかけに
今回の商品開発の背景には、ファッション業界で浸透する多様性への尊重と、特にZ世代を中心とした「自分らしさを大切にする」という価値観の広がりがあります。
同社によると、洋服の青山を利用する女性客の間でもメンズスタイルのスーツに関心を示したり、性別にとらわれないスタイルを取り入れることで自分らしさを表現したりといった傾向が見受けられるようになったとのこと。
同社が2025年1~2月に実施した意識調査(対象:「洋服の青山」アプリ会員の女性848人)では、全体の約50%がメンズスタイルのファッションに関心があると回答。特に20代以下では53.4%と最も高い割合を示し、若い世代ほどジェンダーレスなファッションへの興味が強いことが明らかになっています。
併せて店舗スタッフらからも「女性のお客さまに対して、これまで挑戦できていなかったメンズスタイルのオーダースーツをご案内することが増えてきた」といった声が上がっており、スキニータイはこうした市場の変化を受けて気軽にメンズライクを表現できるアイテムとして企画・開発されました。
実際、X(旧ツイッター)などのSNSには、「女性もスーツにネクタイをする(ビジネス習慣という)選択肢が普通に提示されていたら、自分はネクタイを選ぶと思う」「日本の働く女性たちにもネクタイ装着が基本のスーツスタイルが広まらないかな」「オフィスカジュアルということでフリフリワンピースが良くて、女性がスーツにネクタイしたらNGなのはわけ分からん」といった書き込みが。マナーや慣習が重んじられることの多いビジネスシーンでも“ネクタイを着けたい”と願望する女性は少なくないようです。
加えて、アニメ・映画化もされている大ヒット作品「チェンソーマン」に登場する女性キャラがスーツにネクタイ姿で人気を博したことから「チェンソーマンの影響で女性のネクタイスタイルが大好き」とつぶやく女性ユーザーや、コスプレ姿を披露する女性なども見られ、人気を後押ししている様子がうかがえました。

