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性交後や分娩後に起こる「腟壁裂傷」放置が危険な理由を医師が解説

性交後や分娩後に起こる「腟壁裂傷」放置が危険な理由を医師が解説

腟壁裂傷の治療

腟壁裂傷の治療では、軽度の場合は主に鎮痛剤を使用し、縫合手術を要しないこともあります。中程度から重度の場合は裂傷部位を縫合し、全身管理のために輸血することもあります。

軽度の場合

腟壁裂傷の程度が軽い場合は鎮痛剤を使用して経過観察します。痛みの軽減を図りながら、腟を清潔に保つためのケア方法を指導することもあります。

中程度から重度の場合

腟壁裂傷が中程度から重度の場合は裂傷部位を縫合することが多いです。

裂傷の程度が深い場合、周辺臓器にまで損傷が及んでいる可能性があるため、吸収糸(体内に溶ける糸)を用いて迅速に縫合して止血し、輸血によって全身管理をすることもあります。

どの程度においても傷が治るまでの間は性交渉を控え、傷口を清潔に保つことが大切です。

腟壁裂傷になりやすい人・予防の方法

腟壁裂傷になりやすい人は、主に初めて出産する人や胎児が大きめの妊婦です。また、性生活において十分な潤滑が得られにくい人や、性交渉の際に痛みを感じやすい人も注意が必要です。

分娩時における予防の方法

分娩時の腟壁裂傷は、とくに初めての出産の場合や胎児が大きい場合にリスクが高まります。分娩時に過度に努責(どせき:いきむこと)した場合や、急速に分娩が進んだ際も起こりやすいです。

分娩時において腟壁裂傷を予防するためには、妊娠中から会陰マッサージをおこない、腟付近の組織の柔軟性を高めるようにしましょう。

また分娩時は医師や助産師、看護師などの医療スタッフの指示に従いながら、効果的な呼吸法を実践し適切なペースで分娩を進めることが重要です。

性交渉における予防の方法

性交渉による裂傷は、腟の潤滑が不十分な状態で性交渉をした場合や、深く挿入されたり腟に強い圧力がかかったりする体位で起こりやすくなります。

性交渉における腟壁裂傷を予防するためには、挿入まで十分に時間をかけて腟内を潤滑させることや、必要に応じて適切な潤滑剤を使用することが有効です。性交渉はパートナーとのコミュニケーションにも関わるため、痛みを感じた場合はすぐに中止するように心がけましょう。

腟壁裂傷は程度や部位によっては全身状態に大きく影響を及ぼす危険があります。どの場合においても、出血や痛みなどの症状が出現した場合は、できるだけ早く医療機関を受診することをおすすめします。


関連する病気

産道裂傷

頸管裂傷

会陰裂傷

外陰部裂傷

腟壁血種


参考文献

公益社団法人日本産婦人科医会「(5)産道裂傷、腟壁血種」

一般社団法人広島県医師会「知っておきたい産婦人科の救急」

杏林舎「研修医のための必修知識D.婦人科疾患の診断・治療・管理」

一般社団法人関東連合産科婦人科学会「性交後腟裂傷の3例」

一般社団法人日本看護系大学協議会「妊婦の出産に対する主体性を高めるために~妊娠中の会陰マッサージに関する研究活動~」

日本助産学会「Q18. 出産時に会陰に傷ができないようにするためにできることはありますか? 」

配信元: Medical DOC

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