●検察審査会を経て起訴された事件の有罪率
検察審査会の議決を経て起訴された事件(検察官が再考して起訴した場合と強制起訴の両方を含む)は、通常の起訴事件と比べれば有罪率が低い傾向にあります。
通常、検察官が起訴する事件の有罪率は99%を超えるといわれています。検察官は「確実に有罪にできる」と判断した場合にのみ起訴するためです。
一方、検察審査会を経て起訴された事件は、検察官が一度は不起訴と判断したものです。不起訴の理由は「嫌疑不十分(証拠が不十分)」の場合もあれば、「起訴猶予(犯罪は成立すると考えているが、諸事情を考慮して起訴しない)」の場合もあります。
犯罪白書(令和7年版)によると、昭和24年(1949年)から令和6年(2024年)までの間、検察審査会の議決後に起訴された事件のうち、第一審で有罪判決を受けたのは1,576人、無罪判決(免訴や控訴棄却を含む)を受けたのは107人でした。有罪率は約94%です。
通常の起訴事件の有罪率(99%超)と比べれば低いものの、検察審査会を経て起訴された事件でも、約94%は有罪となっています。一度不起訴となった事件だからといって、必ずしも無罪になるわけではないのです。
検察審査会制度の目的は「検察官の判断の妥当性を市民がチェックすること」にあります。結果として無罪となるケースもありますが、市民が刑事司法に参加する意義は大きいといえます。
●今回の立花氏のケースはどうなるのか
今回、石垣議員が検察審査会に申し立てを行ったことにより、仙台検察審査会が審査を開始します。
検察審査会は、立花氏らに対する不起訴処分が妥当だったかどうかを、市民の視点から審査することになります。
審査の結果、「起訴相当」「不起訴不当」「不起訴相当」のいずれかの議決が出されます。 「起訴相当」や「不起訴不当」の議決が出れば、検察官は再検討を行い、改めて起訴・不起訴を判断することになります。
監修:小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)

