「急性前骨髄球性白血病の生存率」は?見逃せない”症状”も医師が解説!

「急性前骨髄球性白血病の生存率」は?見逃せない”症状”も医師が解説!

急性前骨髄球性白血病の検査方法

急性前骨髄球性白血病(APL)の診断および検査方法は以下のとおりです。

骨髄検査

・骨髄穿刺:骨髄から細胞を採取して顕微鏡で異常な前骨髄球の存在を確認し、Auer小体の束を持つ細胞(faggot cell)の有無を確認する

・骨髄生検:骨髄組織を採取し、組織学的に検査する

遺伝子および染色体検査

・染色体分析:特徴的なt(15;17)(q22;q12)転座によるPML-RARA融合遺伝子の存在を確認する

・FISH法(蛍光in situハイブリダイゼーション):染色体異常を特異的に検出する

・RT-PCR法:PML-RARA融合遺伝子の検出を行う

血液検査

・末梢血塗抹検査:血液中の異常な前骨髄球を検出する

・血液化学検査:血液中の白血球数、赤血球数、血小板数の異常を確認する

追加検査

・フローサイトメトリー:白血病細胞の表面抗原を解析し、細胞の種類や特性を確認する

・骨髄細胞培養:骨髄細胞を培養し、細胞の増殖や薬剤感受性を評価する

急性前骨髄球性白血病の治療方法

急性骨髄球性白血病の治療には、いくつかの方法があります。
以下に、詳しく解説します。

レチノイン酸療法

急性前骨髄球性白血病(APL)の治療には、レチノイン酸(ATRA)による分化誘導療法が重要な役割を果たしています。
ATRAは、異常な前骨髄球を成熟白血球に分化させる作用があります。白血病細胞は正常な細胞に変わり、計画細胞死の機序により死滅します。
ATRA単独または抗がん剤との併用療法により、約95%の患者さんが完全寛解に達します。
レチノイン酸はPML-RARA融合遺伝子に直接作用するため、特異的な分子標的療法とされています。

副作用にはトリグリセライド上昇や肝機能障害があります。
また、レチノイン酸症候群(発熱、呼吸困難、胸水貯留など)が発生することがあり、重篤な場合には投与を中止し、ステロイド療法が必要です。

なお、治療は、以下の3つの段階に分けられます。(寛解導入・地固め・維持療法)

寛解導入療法

寛解導入療法は、前述したレチノイン酸(ATRA)と化学療法の併用療法が標準的です。
主な目標は、白血病細胞の数を減少させ、完全寛解を達成することです。
基本はATRAが使用されますが、その他にも、アントラサイクリン系薬剤(例えばダウノルビシン)やアントラセントロン系薬剤(例えばイダルビシン)が使用されます。
これらの薬剤は、白血病細胞を効果的に攻撃し、減少させる作用があります。

寛解導入療法では、副作用(骨髄抑制や感染症のリスク増加)の管理が重要です。
これには、定期的な血液検査や感染症予防のための対策が含まれます。
そのため、治療中の患者さんには、必要に応じて輸血や抗生物質の投与が行われます。
支持療法は、患者さんの体力を維持し、治療の効果を上げるために不可欠です。

地固め療法

地固め療法は、寛解導入療法後に行われる重要なステップです。目的は、寛解状態を維持し、再発のリスクを低減することです。
地固め療法では、アントラサイクリン系薬剤(ダウノルビシンやイダルビシン)やシタラビンが使用されます。
残存する白血病細胞を徹底的に排除します。
また、前述のATRAも使用されます。

維持療法

維持療法は、寛解状態を長期間維持し、再発を防ぐための重要なステップです。
前述のATRAが使用されます。
また、メトトレキサート(MTX)や6-メルカプトプリン(6-MP)などの抗がん剤が併用されることがあり、再発予防効果が高まります。
維持療法中に発生する可能性のある副作用(肝機能障害や感染症リスク)の適切な管理が重要です。

配信元: Medical DOC

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