試される愛情に疲弊する
「俺のこと、本当に好きなの?」
これも毎日のように聞かれる質問だった。心からの「大好き」を伝えられないと、彼は拗ねて不機嫌になる。私だって、毎日毎日、愛を試されているような感覚に、疲れてきていた。
康子に隆司の話をすると、最初は「それって惚気でしょ?」と笑って聞いてくれていた。でも、最近の私の表情が暗いことに気づいたのか、彼女は心配そうに私を見つめた。
「えりか、なんか最近、無理してるように見えるよ。顔、こわばってる」
彼女にそう言われ、私はハッとした。隆司と一緒にいると、自然と笑顔になれるはずなのに、いつの間にか私は、彼を不機嫌にさせないように、彼を傷つけないように、無理をして笑うようになっていた。私は自分の心を無理やり納得させ、この関係を維持しようとしていたのかもしれない―――。
あとがき:責任の転嫁と心の麻痺
隆司が自分の嘘をえりかのせいにするという、モラハラの典型的なパターンです。えりかは徐々に彼の価値観に染まり、自分の感情を押し殺すようになっていきます。彼女が友人の忠告をきっかけに、自分と向き合い始める重要なターニングポイントでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

