【閉塞隅角緑内障の禁忌】日常生活

暗い場所で過ごすのは避けたほうがよいですか?
可能であれば避けたほうがよいでしょう。暗い環境では瞳孔が大きく開き(散瞳し)やすくなります。閉塞隅角緑内障の方が長時間暗所にいると瞳孔が開いた状態が続き、隅角が狭くなって、眼圧に悪影響を及ぼす可能性があります。部屋で過ごす際は照明を落としすぎないことが大切です。ただし、睡眠の妨げにならない範囲で構いませんので、「暗所は絶対にいけない」と神経質になりすぎる必要はありません。可能な範囲で明るさの調整を行いましょう。
控えたほうがよい生活習慣を教えてください
基本的には普通の生活を送れますが、以下のような眼圧上昇につながる習慣は控えましょう。
喫煙
大量の水分を一気に摂る
長時間の前傾姿勢
うつ伏せ寝
過度のカフェイン
これらは眼圧が上がることに影響する可能性があります。過度に生活を制限する必要はありませんが、避けることで眼圧が起こりにくい状態になるでしょう。閉塞隅角緑内障だからといって萎縮せず、適度に趣味や運動も楽しみつつストレスを溜めないことも大切です。
運動で気を付けることはありますか?
息を止めて踏ん張るような筋トレや重いウェイトを持ち上げる運動は、一時的に眼圧が上昇します。同様に頭を低く長時間下げる姿勢を伴うヨガのポーズや激しい腹圧をかける動作も避けたほうがよいでしょう。一方で、有酸素運動は眼圧コントロールによい影響があります。ウォーキングや軽いジョギング、水泳など適度な有酸素運動は眼圧を下げることが期待されています。無理のない範囲で定期的に身体を動かす習慣を維持することが大事です。
編集部まとめ

閉塞隅角緑内障の患者さんにとって、避けるべき薬剤や生活上の禁忌を知っておくことは安心して日常を送るための第一歩です。特に、急性発作を誘発しかねない抗コリン作用の薬は厳禁であり、処方薬や市販薬を問わず注意が必要です。そのほかにも、さまざまな日常生活での留意点があります。とはいえ、必要以上に行動を制限する必要はありません。適切な治療を行うことで、閉塞隅角緑内障でも生涯にわたり視力を保ちながら通常通りの生活を送ることが可能です。今回解説した禁忌事項を参考に、主治医と相談しながら安全に緑内障の治療を続け、これからも快適な視生活を送りましょう。
参考文献
『緑内障といわれた方へ―日常生活と心構え―』(日本眼科医会)
『「日本緑内障学会多治見緑内障疫学調査(通称:多治見スタディ)」報告』(日本緑内障学会)
『緑内障診療ガイドライン(第5版)』(日本眼科学会)

