厳しくも鋭いひとことを投げかけられ、うつむいて無言になる女性。でも、自分探しっていったい何?
そんな問いにこたえたのが、『結婚さえできないわたし 29歳からの婚活地獄』(KADOKAWA、魚田コットン著、2025年)。

結婚適齢期という呪い
取材をもとにしたという本書は、結婚を通して幸せになろうともがく、ひとりの女性の物語です。主人公の渡辺アスカは29歳。高校時代の同級生、ユウナは3年前に結婚、今は2歳の娘のママ。同じく同級生のマイは、弁護士との結婚が決まったばかり。
みんなに置いていかれる。焦りを感じたアスカは、婚活を開始します。婚活パーティにマッチングアプリ、あらゆる手段で相手を探す中、アスカが味わったのは残酷な現実でした。














「選ばれない私」を突きつけられる婚活地獄
たくさんの出会いに戸惑いながらも、アスカは次々にデートを敢行します。良い人だとすっかり信じたら、実際は体目当てなんてことも。29歳を年増呼ばわりされて、悔し涙に暮れます。でもその一件で、結婚に対して慎重になり、結婚相談所へ入会するのです。やがて“運命の人”にめぐり合い、結婚目前までいくものの、理不尽な理由で、あえなく破談。絶望したアスカは、いつしか友人にも婚活を隠すようになりました。
どん底から自暴自棄になったアスカは、ハイスペックな相手に固執していきます。選ばれなかった私、を必死にかき消すように、無謀な条件を結婚相談所の担当者にぶつけるのです。
条件のいい相手と結婚できる私、選ばれる私。アスカにとって結婚は、自分を全肯定してくれるツールと化していきました。

