飲食店で提供される布製の「おしぼり」。温かいおしぼりで手や顔を拭き、食事の前にひと息つく人も少なくないでしょう。
ところが最近、ある飲み会での出来事をめぐる投稿がSNSで注目を集めました。
「男性が布製のおしぼりで鼻をかんでいたのを目撃した」という女性の体験談です。投稿によると、その場で店員が「捨てなければならなくなるので、やめていただけますか」と注意したといいます。
手や顔を拭く以外にも、うっかり鼻をかんでしまったり、少量の血を拭いてしまったり──。どこまで使っていいのか、迷った経験がある人もいるのではないでしょうか。
実は、布製の貸しおしぼりには、厚生労働省が定めた厳しい衛生管理の基準があります。これに基づき、レンタルおしぼりを扱う事業者は、回収したおしぼりを洗濯・消毒し、検品などの工程を経て、再び飲食店などに届けています。
では、専門家が想定している「正しい使い方」とはどのようなものなのでしょうか。貸しおしぼりのレンタルを手がける企業171社で構成する全国おしぼり協同組合連合会の品質管理委員長に聞きました。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)
●想定されている使い方は「顔や手を拭く」
──貸しおしぼりの利用方法として、業界が想定している使い方はどのようなものなのでしょうか。
貸しおしぼりの使用定義は「顔、手指を拭く」になっております。しかし、おしぼりを使用されるお客様への使用定義はお店側に委ねられておりますのが現状であります。
おしぼりを提供されるお店側の不適切な使い方が問題となることがあり、業界として注意喚起しております。
●鼻水の洗浄は問題ないが…
──今回、SNSで投稿があったような「鼻をかむ」といった使い方がされた場合、衛生管理や品質評価の観点からはどのように扱われるでしょうか。
使用したおしぼりを洗浄する前に汚れの選別工程がございます。その際、水溶性、油汚れ、不溶性特殊汚れがあり水溶性ではない汚れに関しては別洗いした後、本洗いしております。
また、鼻水に関しては洗浄には問題ありません。
ただ、血液は特殊な汚れになります。タンパク質のため、お湯での洗浄ではなく、水を用いて落とす工程が必要になっておりますが、明らかな血液に関しては衛生的に廃棄しております。
例としましては、介護施設、病院(歯医者など)に納入契約する場合は、特に使用方法は厳しく守っていただくよう契約し、不適切な使用おしぼりは廃棄処理となるため廃棄使用料請求や契約解除することがあります。

