
風間俊介主演で、庄司浩平共演のドラマ24「40までにしたい10のこと」(毎週金曜深夜0:12-0:42ほか、テレ東系ほか/Lemino・TVerにて配信)の特別番組「大ヒット記念!『40までにしたい10のこと』全リスト裏も表も公開スペシャル」(深夜0:45-1:15、テレ東系)が、9月24日に放送された。雀(風間)と慶司(庄司)以外の登場人物、茜(高山璃子)、黒木(平子祐希)、田中(平井亜門)も紹介され、厚みのあるキャラクターが魅力的だったと改めて感じた。
X(旧Twitter)でも、「茜さんの等身大の女性像がこのドラマにリアルさを与えてくれていました」「雀ちゃんに黒木さんみたいな同期居てくれて本当に良かった」「田中さんは、どこか憎めない応援したくなる人」とコメントが寄せられた。(以下ネタバレを含みます)
■恋を諦めたアラフォー上司とイケメン部下による大人のラブストーリー
同ドラマは、累計発行部数100万部を超え、BLアワード2024総合コミック部門で1位を獲得したマミタの同名漫画が原作。40歳目前の枯れた上司とアラサーのクールな高身長イケメン部下が織りなす大人のオフィスラブストーリー。
風間は、職場では仕事のできる面倒見の良い頼れる上司だが、私生活は10年以上恋人がおらず、40歳を目前にして“やりたいことリスト”を作成するも、踏み出せずにいる枯れたアラフォー男子・十条雀を、庄司は、雀にひそかに思いを寄せながらも、社内ではクールな姿勢を貫き、雀の“やりたいことリスト”の存在を知ってからいちずな思いで距離を縮めていく年下部下・田中慶司を演じた。
共演は、思ったことは即座に口から飛び出してしまう正直者でお調子者である雀の部下で、慶司の同僚・田中颯役の平井亜門、冷静沈着に仕事をこなし頼りになる雀の部下で慶司の同僚・宇多川茜役の高山璃子、田中のKY発言に的確にツッコみ、チーム内の信頼も厚い雀の部下で慶司の先輩・吉沢将役のワタナベケイスケ。
また、ドラマオリジナルキャラクターとなる、豪快な性格でお節介焼き、独り身の雀のことを気にかけている雀の同期であり友人の営業マン・黒木啓介を平子祐希(アルコ&ピース)が務め、雀を優しく見守るぬいぐるみ・すず子の声を声優の三石琴乃が担当した。
■雀が40歳になるクリスマスイブに恋人同士となって結ばれるまでを描く
十条雀は、10年以上恋人がおらず、変わり映えのない毎日を送る会社員。40歳の誕生日を3カ月後に控え、どこか焦りを感じていた。そんな中、ふとしたきっかけで書いた「40までにしたい10のことリスト」を、10歳年下のイケメン部下・田中慶司に見られてしまう。
慌てる雀に、慶司は「このリスト、俺とやりません?」と提案し、自分もゲイだと告げて「俺はあなたのこと余裕で抱けます」と雀にアピール。
雀が40歳になるクリスマスイブに恋人同士となって結ばれるまでの顛末が描かれる。
■「雀ちゃんには他にもすてきな会社の仲間がたくさん」とすず子が紹介
キャストたちもその内容の詳細を知らなかったという特別番組は「皆さーん! 『40までにしたい10のこと』見てくれた? 見た人もこれからの人もこの番組を見たらもっと二人の恋模様、見たくなっちゃうかもよ。雀ちゃんと慶司さん、風間俊介さんと庄司浩平さんの仲良しコンビに密着でーす」と雀の相棒、すず子の案内でスタート。続けて「リストだけでは分からない撮影の裏側も全部、見せちゃいます」とすず子が解説する。
「雀ちゃんには他にもすてきな会社の仲間がたくさん」とすず子のナレーションが入り、茜と慶司が並んで歩く姿が映し出される。茜はしっかり者に見えるが、仕事でも恋愛でも「大丈夫」と言って自分で抱え込みすぎてしまう様子が切なく、等身大の姿が共感を呼んだ。
続いて紹介されるのは雀の同期である黒木。チームとはまた違う立場から、黒木らしい距離感で雀を見守ってくれる視聴者にとっても頼もしい存在で、自覚してか無自覚か、雀に気付きを与える言葉を与えてくれていた。メーキングでは黒木の自宅でバーベキューを終えた後、カラオケに移る前に「レッツショータイム!」と叫ぶ姿がとらえられる。叫び終わった後なかなかカットの声がかからなくても、指をピラピラと動かして煽る様子は堂に入ったもの。さすが、芸人としても実力を持つ平子だと感心させられる。
最後は何かとかき回してくれた慶司の同僚の田中。雀と慶司のデート中に鉢合わせし、「2人つき合ってんだ!」と空気を読まずに大声を出す田中が映し出される。その後もなぜかいきいきと胸に手を当て「俺、そういう偏見とかないんで」と、本当に偏見のない人ならいうわけのない矛盾した言葉を目をキラキラさせて発する田中。
きっと身近にいたなら「悪い人じゃないんだけどね…」と言外に含んで評されてしまうキャラクターなんじゃないだろうか。しかし、素直で柔軟で、そしてなんといっても憎めない人柄で愛すべき存在だった。
メインキャラクターの雀と慶司だけじゃなく、周囲の登場人物にも人生を感じさせてくれる厚みがあったことは、本作がヒットした勝因の一つと言えるだろう。雀と慶司はもちろん、茜や黒木、田中にもまた会いたいと思わてくれるほどの魅力があった。
X(旧Twitter)でも、「宇多田さんからいっぱい勇気をもらいました!」「茜さんの等身大の女性像がこのドラマにリアルさを与えてくれていました」「黒木フォーエバーラブ」「雀ちゃんに黒木さんみたいな同期居てくれて本当に良かった」「田中さんは、どこか憎めない応援したくなる人」「田中が田中で最高でした!!」とコメントが寄せられた。
◆構成・文=牧島史佳

