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「膵臓がんの再発率」はどれくらい?再発した場合の余命も医師が解説!

「膵臓がんの再発率」はどれくらい?再発した場合の余命も医師が解説!

膵臓がんが再発した場合の余命・生存率

膵臓がんの再発した場合の余命・生存率を想定することは個人差が大きく、全身状態や遺伝子変異の有無などの要素の影響が大きいため、一概に断言することは困難です。参考として、海外では膵臓がん再発後の生存期間中央値は局所再発では9.36カ月、遠隔再発では8.94カ月であったと報告しています。また本邦の報告では、膵臓がんのうち遠隔転移を有するステージⅣの5年ネットサバイバルは1年で24.2%、2年で7.5%、3年で3.6%、4年で2.2%、5年で1.6%と他のがんと比較しても予後が悪い結果です。早期発見が難しいことや高い再発率が影響しています。

膵臓がんが再発した場合の治療法

手術

再発後に手術が検討されるのは、手術後に残った膵臓(残膵)に再発を起こした場合や、再発が少数の転移に限られる例など非常に限られた場合です。そして、患者さんの体力が十分あれば外科的切除を再度行う選択肢があります。しかし再手術は患者さんの体への負担が大きく、また前回の手術による癒着など技術的困難も伴います。そのため実施できる施設・症例は限られ、一般的には再発時の治療は手術以外(薬物療法が主体)となるのが通常です

化学療法

膵臓がんの再発時の主役となる治療です。抗がん剤を用いてがん細胞の増殖を抑え、延命と症状緩和を図ります。標準治療として優先順位が決まっており、一次治療、二次治療、三次治療と選択肢が分かれます。一次治療が様々な理由でできなくなった場合は、二次治療、三次治療に進みます。これらの治療によって生存期間の延長が証明されています。化学療法は日本でも再発膵臓がんの中心です。抗がん剤治療は基本的に消化器外科や腫瘍内科医の担当領域であり、入院または外来通院で計画的に行われます。

免疫療法

がん遺伝子検査の結果によって、免疫療法を行う場合もあります。MSI検査で高度陽性(MSI-High:遺伝子に生じた傷を修復する機能が低下している状態)、または腫瘍遺伝子変異量が高スコア(TMB-High:がん細胞の遺伝子変異が多い状態)である場合、免疫チェックポイント阻害薬を用いることがあります。免疫療法は、免疫の力を利用してがんを攻撃する治療法です。2023年3月現在、膵臓がんの治療に効果があると科学的に証明されている方法は、MSI-Highの場合と、TMB-Highの場合に免疫チェックポイント阻害薬を使用する治療法のみです。その他の免疫療法で、膵臓がんに対して効果が証明されたものは残念ながらありません。

放射線療法

再発したがんが局所にとどまっている場合や、骨転移による疼痛、脳転移による症状などがある場合には、放射線照射も効果的です。膵臓がんの場合、化学療法と併用した化学放射線療法が行われることもあります。例えば局所再発で切除不能な病変に対し放射線を照射することで腫瘍の進行を抑え、痛みを和らげることが期待できます。また骨への転移があって痛みが強い場合、骨転移部へのピンポイント照射によって痛み止めの効果が高められることがあります。放射線治療の副作用としては、照射部位の皮膚炎や消化管粘膜の炎症(胃腸症状)、全身のだるさ(倦怠感)などがありますが、医師が照射範囲・線量を工夫することで副作用を最小限に抑えるよう配慮します。

緩和医療

膵臓がん再発後は標準治療に加え、患者さんの苦痛を和らげQOLを維持する緩和ケアがとても重要です。緩和ケアは決して最終段階のケアという位置づけではなく、再発が分かった時点から積極的に取り入れるべき医療です。具体的には、痛みがあればモルヒネ等の強力な鎮痛薬や神経ブロックでしっかりコントロールし、黄疸が出れば胆管にステントを入れて胆汁の流れを確保する(減黄処置)、腸閉塞があればバイパス手術、消化不良や食欲不振があれば点滴などの処方を行う、といった対症療法を適宜行います

配信元: Medical DOC

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