1.母猫との早すぎる別れ
猫は生後数ヵ月間、母猫や兄弟猫と過ごす中で身近な相手に対する信頼とひとりで生きていくための自立心を養っていきます。ところが、この時期に十分な経験を積めないまま、早く人のもとに引き取られると、精神的に未熟な状態で成長し、不安を感じやすい性格になることがあります。
そもそも飼い猫は、飼育上、食事を提供する飼い主に頼りきりになるのは仕方のないことです。しかし、不安がちな猫にとっては、ひとりで過ごすことが困難になります。
このタイプの猫は、飼い主が外出すると強い不安を感じ、鳴き続けたり落ち着きを失ったりする行動が見られることがあります。
2.単身者の単独飼育で刺激のない環境
単身住まいの飼い主が、猫を一匹だけで飼っている場合、猫にとっては飼い主が唯一の「相手」になってしまいます。さらに飼い主が不在になりがちで、窓から外が見えない、遊び道具にも変化がないというような環境の場合、猫は刺激を感じにくくなります。
留守番中も何もすることがなく、退屈や不満が溜まったままになると、帰宅した飼い主の存在に強く執着するようになることがあります。その結果、飼い主が帰宅した途端に過剰にまとわりついたり、夜間に要求鳴きを繰り返したりするなどのトラブルに発展することがあります。
本来、猫は探索や周囲の観察によって気分転換をします。しかし、環境に工夫がないと、その役割をすべて飼い主が担うことになり、飼い主がいない時間の不安やストレスが強くなってしまうのです。

