美和さんの夫・直樹さんは教育熱心なパパ。偏差値が何より大事だと考え、遊びよりも幼児教室や英語教室を優先させ、友だちは勉強の邪魔だと主張します。
しかしそんなパパに悠斗くんは疲弊気味……。笑顔を失くし、体調にも変化が現れてしまいました。
変わり果てた息子の姿に、もう見ていられないと意を決した美和さん。話し合いをした結果「続けることで勉強が楽しくなる可能性がある」というパパの考えに従い『1カ月、勉強を頑張らせてみる』と約束しました。
パパの思惑に反し、勉強の成果が出ない悠斗くん。パパが点数に応じたご褒美を用意するも、大きな成果にはつながりません。そこでパパは美和さんに間違えた問題のフォローを任せることにしました。
パパが作るテストを分析し、その傾向と対策を掴んだ美和さん。パパのテストの基礎となる部分を抜き出した、ママお手製の問題を作って悠斗くんに解かせることにしました。
すると悠斗くんのテストの点数は着実にアップ! 悠斗くんは少しずつ笑顔を取り戻したのです。
約束の1カ月を迎えるも…








パパが用意したご褒美は「テストで80点を取ったら家族で動物園へ行く」というもの。しかし約束の1カ月後、悠斗くんの結果は58点。残念ながら、目標には届きませんでした。
このまま頑張らせ続けていいのか……と不安を募らせる美和さん。しかし、「動物園に行けるまで頑張る!」と前を向く悠斗くんの姿を見て、サポートを続ける決意をしました。
一方、パパの「偏差値重視」の考え方は、職場でも変わりません。高学歴の部下には重要なポジションを任せる一方で、そうでない部下には単純作業のみを押し付け、意見を一切聞き入れないのでした。
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悠斗くんを偏差値の高い大学へ……と願うパパ。彼は、偏差値が個人の能力に直結すると信じて疑わないようです。しかし、学歴や数字というフィルターを通してしか人を見られないと、その人が持つ本来の輝きや、多彩な可能性を見落としてしまうことにもなりかねません。
子育ても同様で、親が「数字」という物差しでしか評価しない環境では、子どもは失敗を恐れ、挑戦する勇気を失ってしまうでしょう。目標に届かなかったときこそ、結果だけを責めるのではなく、そこに至るまでの奮闘を認めてあげたいもの。
「次も頑張ってみよう」と思える安心感こそが、子どもの背中を押す一番の力になるはずです。
著者:マンガ家・イラストレーター はたけ

