サイバーナイフのデメリット
一方、サイバーナイフにもデメリットとなる点はあります。
放射線治療に伴う副作用
頭痛・倦怠感・皮膚炎など、一時的な副作用が出る場合があります。照射部位によっては浮腫(むくみ)や炎症が数週間〜数か月後に生じることもあります。
実施施設が限られる
高度な設備と専門スタッフを要するため、サイバーナイフを導入している施設は多くありません。治療には、対応可能な病院への受診が必要になります。
数回にわたって治療をする必要がある場合がある
基本的には1〜5回程度で治療が完了します。しかし、三叉神経痛の痛みの緩和効果が不十分だった場合などには、再度の治療が検討されることもあります。
サイバーナイフを使用する場合の流れ
サイバーナイフによる治療は、いくつかのステップを踏んで慎重に進められます。ここでは、初診から治療後のフォローまでの流れを具体的に紹介します。
診察・検査
まず医師による診察を行い、現在の症状やこれまでの治療歴を確認します。そのうえで、CT・MRI・PET など複数の画像検査を組み合わせ、腫瘍の大きさ・形・周囲臓器との位置関係を詳細に把握します。
サイバーナイフは高精度な治療である一方、病変の位置や大きさによっては適応できない場合もあるため、これらの検査結果をもとに治療の安全性・有効性を判断し、他治療との比較検討を行います。
場合によっては、歯科検査や血液検査など、治療中・治療後の安全性確認のための追加検査を行うこともあります。
治療計画
治療適応と判断された場合、次に治療計画を作成します。
治療計画では、取得した画像データを専用のコンピュータに取り込み、腫瘍と正常組織をミリ単位で輪郭づけしていきます。この作業は非常に重要で、放射線治療専門医と医学物理士・放射線技師がチームとなって正確な線量分布を設計します。
サイバーナイフは多方向から微細なビームを照射して治療します。そのため、どの角度からどの量の放射線を、何回に分けて照射するかといった詳細な設定を行います。
腫瘍は呼吸や体動でわずかに動くこともあるため、動きを予測して追尾する設定を組み込むなど、正常組織を守るための工夫も加えられます。
治療
治療当日は特別な準備はほとんど必要ありません。金属類を外し、リラックスして治療ベッドに横になります。
サイバーナイフは治療中に患者さんの姿勢や腫瘍の位置をリアルタイムで確認しながら照射を行うため、固定具で頭部や体幹を安定させた状態で治療を進めます。
治療中の痛みはなく、基本的には麻酔も不要です。ロボットアームがゆっくりと動きながら、事前に計画された角度から自動的に照射を行います。
1回あたりの治療時間は 30〜60分程度です。照射中は会話ができませんが、スタッフが別室で常に状態を監視しているため安心して治療を受けられます。
照射回数は病気によって異なり、1回で完了することもあれば、数回に分けて行うケースもあります。
治療後
サイバーナイフ治療は体への負担が少ないため、入院が必要ないケースも多いです。治療当日から通常どおりの生活ができます。
ただし、照射部位に応じて疲労感や軽いむくみ、皮膚の赤みなどの副作用が数日〜数週間かけて現れることがあります。
治療後は、必要に応じて定期的にCTやMRIを撮影し、腫瘍の縮小や治療効果の有無を確認します。症状や副作用が出た場合は、担当医が薬の処方や経過観察を行い、適切な対処をします。

