「バイバエ」と「手仕事」 スープ作家の有賀薫さんとカレー研究家の水野仁輔さんが予測する食トレンド2026

「バイバエ」と「手仕事」 スープ作家の有賀薫さんとカレー研究家の水野仁輔さんが予測する食トレンド2026

クックパッドのポッドキャスト初の公開収録のゲストは、番組初期にご出演いただいた有賀薫さんと水野仁輔さん。有賀さんは水野さんが主宰する「カレーの学校」の卒業生でもあるということで、和気あいあいとした雰囲気でお話を伺いました。

「ポーランドのスープ」と「バーベキュー」が食トレンド

まずは、今年の食トレンドから。クックパッドの「食トレンド大賞2025」で大賞となったのは「ワンプレートせいろ」。そこで、2人にも2025年の食トレンド大賞を挙げてもらったところ、有賀さんの回答は「ポーランドのスープ」。

「今年、ポーランド行ってきたんです。ポーランドはスープ大国で、どのレストランに行っても必ずスープが何種類かあって、どれも絶対においしいんです。市場に行くと出汁野菜セットというものが売っていて、ポロネギと根セロリと根パセリとかがセットになって売っている。それを大きな鍋に鶏ガラとかと一緒に入れて、ちゃんと出汁を取るところから普通の家庭でやっているというのが衝撃でした」

ポーランドは寒い地域なので、冬はやはりスープが重宝されるという。

「でも、冬はそもそも野菜が穫れないので、キュウリでもキャベツでもきのこでも、穫れるときに穫ったものを乳酸発酵とか、要するに漬物にしちゃうんです。きっとそれをスープに入れると思うんです。だから、ザワークラウトとベーコンのスープとかもすごくおいしいんです」

公開収録でご提供いただいたポーランドのスープ「バルシチ」

ただ、ポロネギや根セロリ、ビーツなどが簡単には手に入らないため、日本で流行らせるのは難しいとも実感しているそう。

「去年、韓国にも2回行ったんです。韓国もスープがたくさんあるけど、韓国のほうがまだ日本と食べているものが似ているし、出汁も煮干しとか昆布を使うし、キムチとか発酵食品も使う。だから、発酵食のスープは流行るかもしれませんね」

一方、水野さんの2025年の食トレンド大賞は「バーベキュー」とのこと。

「今年、ニューオリンズ行ったんです。“ロースト”をテーマにニューオリンズに行って、ニューオリンズ、メンフィス、ダラスと回ったんですが、全部バーベキューが有名な場所なんです。例えば、テキサスバーベキューでは牛肉の塊を125度の熱風で12時間とか焼くんです。周りが真っ黒になるけど焦げてるわけではなくて、中はほろほろに柔らかくてロースト香もあって、すごくおいしいんです」

現在、水野さんは香ばしい香りを立たせたカレーである“ローストカレー”を開発中であるという。

「肉の表面を焼いていくロースト以外にも、スパイスをローストしてミルで挽いたローステッドカレーパウダーみたいなものもスリランカにあるし、肉や魚の表面に粉のスパイスをまぶして、表面から焼いてこんがりローストさせるものもある。ローストという香りが効く調理プロセスはいっぱいあるんです。とにかく今はロースト香は何でもキャッチしに旅に出ている状態ですね」

ベストバイは「TIMEMOREのコーヒーミル」と「よめっこ」

買ってよかったもの「ベストバイ2025」についても2人に聞いたところ、有賀さんは「TIMEMOREのコーヒーミル」を挙げた。

「私はコーヒーが大好きで、自分で手でガリガリするのが好きなんですけど、結構時間がかかるやつだったんです。お客さんが来たときにガリガリやってたら、あまりにも時間がかかっちゃって…。そうしたら『これがいいですよ』って言われて、買ってみたらあっという間に挽けて、しかも豆が潰れてなくてすごく綺麗なんです」

水野さんの買ってよかったものは、「サニーデイサービスのリキッドルーム」のライブ体験。

「昨日、恵比寿のリキッドルームでサニーデイサービスのライブがあったんです。そのチケットが2025年の僕のベストバイです。サニーデイサービスの曽我部恵一さんは、僕すごく憧れているミュージシャンなんです。彼らの音楽活動が僕のカレー活動の指針になっているんですよ」

メジャーレーベルから独立して自主レーベルを立ち上げ、ハイペースで作品を出しまくる姿勢に、水野さんは感銘を受けているそう。

「僕もイートミー出版という自費出版レーベルを10数年前に立ち上げて、ものすごいペースで本を作りまくってるから、曽我部さんが新譜を出したりすると自分も頑張んなきゃって思うんです。勝手にお慕い申し上げている感じです」

さらに水野さんはもう1つ、「よめっこ」という電動のミルを2025年のベストバイアイテムとして挙げた。

「スパイスを挽くのにそもそも2台の電動ミルを使っていて、1つは20年前くらいに買ったイワタニの『ミルサー』というもので、もう1つは『ひきっ粉』というもので、この2つがあればほかにはいらないと思っていたんです。ただ、ミルに詳しいショコラティエの女性と喋ったときに、『私はよめっこを使っています』って言ったんですよ」

そこから「よめっこ」が気になり、いろいろと調べていたところ、「よめっこ」の弟分のような商品を発見したという。

「『よめっこ』は家庭用の白物家電っぽい感じなんですけど、その弟版の『Y-308B』という商品のほうが性能も良さそうだったんですよ。それでそのショコラティエの女性に聞いたら、『よめっこ』の回転盤の威力をもう少し強めてほしいと彼女がメーカーに直談判してできたのが『Y-308B』だったんですよ」

つまり、最終的に水野さんの2025年のベストバイアイテムは「Y-308B」だとのこと。

「ただ、『よめっこ』を開発した会社が、なんで『Y-308B』なんて名前にしたんだって思って(笑)。『おいっこ』とかにしてほしかったんだよね。だから、俺この会社に取材に行きたい。そして、『おいっこ』を提案したいですね(笑)」

提供元

プロフィール画像

クックパッドニュース

日本No.1のレシピサイト「クックパッド」のオウンドメディアであるクックパッドニュースでは、毎日の料理にワクワクできるような情報を発信しています。人気レシピの紹介や、定番メニューのアレンジ、意外と知らない料理の裏ワザをお届けしています。