整腸剤は飲み続けて大丈夫? 効かない人の特徴と賢いやめどきを専門医が解説

整腸剤は飲み続けて大丈夫? 効かない人の特徴と賢いやめどきを専門医が解説

「とりあえずお腹の調子が悪いから」「お医者さんが出してくれたから」。そんな理由で、なんとなく整腸剤を飲み続けていませんか? じつはその習慣、効果がないばかりか、ごくまれにですがリスクを伴う可能性も指摘されています。今回、普段飲んでいる整腸剤が本当に必要なのかを見極めるための「3つのポイント」を、「YouTube医療大学」を運営する総合診療科の医師、舛森先生に伺いました。

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監修医師:
舛森 悠(YouTube医療大学)

2019年旭川医科大学卒業後、札幌にて初期研修をおこない、函館稜北病院総合診療科へ。北海道内の3次救急を担う救命救急センターなどを経て、現在は千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学共同専攻 博士課程にて研究に従事。並行して北海道での地域医療に貢献し、登録者86万人を誇る「YouTube医療大学」を運営。一般社団法人とまりぎケア代表理事、総合診療専門医、新家庭医療専門医、認知症予防専門医、医師会認定産業医。

整腸剤の本当の効果は? 「主役」になれる場面は意外と少ない

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編集部

多くの人が整腸剤を「お腹の調子を整える万能薬」のように思っているようですが、実際のところその効果はどうなのでしょうか?

舛森先生

まず知っていただきたいのは、「整腸剤(プロバイオティクス)は万能薬ではない」ということです。もちろん有用な薬ですが、その効果が最も科学的に証明されているのは、非常に限定的な場面なのです。

編集部

それは具体的にどんなときなのか教えてください。

舛森先生

「抗菌薬(抗生物質)による下痢の予防」の場面です。風邪などで抗菌薬を飲むと、腸内のよい菌も悪い菌も攻撃してしまい、腸内環境が乱れて下痢(抗菌薬関連下痢)を起こすことがあります。整腸剤を抗菌薬と一緒に飲むことで、この下痢のリスクを大きく減らせることが、信頼性の高い研究(コクラン・レビュー)で分かっています。

編集部

感染性胃腸炎など、急なウイルス性の風邪のときにはどうですか?

舛森先生

それもよく聞かれる質問ですが、ウイルス性の下痢に対しては、「下痢の期間が少し(1日程度)短くなるかもしれない」といった限定的な効果に留まる、というデータがあります。過度な期待は禁物です。

「99%の人は安全」でも知っておきたい“意外な副作用”

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編集部

効果が限定的となると、逆に副作用が心配になってきました。

舛森先生

まず大前提として、整腸剤は極めて安全性の高い薬です。99%以上のほとんどの方は、副作用の心配なく服用いただけます。まず、そこはご安心ください。

編集部

それを聞いて安心しました。

舛森先生

ただし、ごく稀ではありますが、「菌血症(きんけつしょう)」という重篤な副作用が報告されているのも事実です。これは、本来は腸の中にいるべき善玉菌が、何らかの理由で血液中に入り込んでしまう状態を指します。

編集部

菌血症は、どんな人が特に注意すべきなのでしょうか?

舛森先生

特に以下のような条件に当てはまる方は、このリスクに注意が必要です。ご自身が当てはまらないか、一度確認してみてください。
【整腸剤の服用に注意が必要な方(要注意チェックリスト)】
・免疫の働きを抑える薬(免疫抑制剤など)を使っている
・がんの治療中(抗がん剤治療など)である
・生まれつき免疫の働きが弱い(免疫不全)
・重い病気で入院している、または中心静脈カテーテルが入っている
※これらはあくまで一般的な注意点です

配信元: Medical DOC

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