修二は職場の立場を理由に、祖父が子どものために残した教育費まで無心。当然拒絶するアカリだったが、義母からも「夫を助けるのが嫁の務め」と冷たく突き放されてしまい…。
お金を無心する夫
「どうしても、あと40万必要になったんだ。これを返さないと職場での立場がなくなって、失業するかもしれないよ」
修二が頼み込んできたのは、借金発覚から半年後のこと。職場の人への借金のことが周りにバレそうになっているというのです。とはいえ、私に貸せるお金なんて1円も残っていません。
「そんなこと言っても、もう本当にお金なんてないよ」
「あのさ、アカリのじいちゃんが遺してくれた口座に……50万あるよね?」
大事なお金に手を付けようとする夫
一瞬、耳を疑いました。 その50万円は、亡くなった私の祖父が「かわいいひ孫のために」と遺してくれたお金。手を付けずにいざというときまでとっておきたい、いわばお守りのようなお金だったのです。そもそも、このお金は修二と私の共有財産ではなく、子どものものだという認識でした。
「それはダメだよ。これは子どもが教育を受けるためのお守りのようなお金なの。あなたの借金を返すためのお金じゃない」
「でも俺がクビになったら困るだろ?すぐ返すって言ってるんだからさ、貸してくれればいいだろ」
あろうことか、お金を借りられないからといって逆ギレする修二。状況を悲観した私は、修二をたしなめてもらおうと義母に電話をかけました。
「お義母さん、助けてほしいんです。修二さんが子どもの貯金にまで手を出そうとしていて…」
しかし、状況を説明したのちに返ってきたのは、期待していた言葉ではありませんでした。
「夫婦なんだから、困った時は助け合うのが当たり前よ。あとで返してもらえるなら、すぐ使わないお金は返済に使えばいいじゃない」
「え……?」
「修二が働けなくなる方が困るでしょ?私が妻だったらすぐ出すと思うわ」

