へバーデン結節の治療は、まず保存的治療から開始されることが一般的です。保存的治療とは手術を行わずに症状の改善を図る方法で、薬物療法や装具療法、理学療法などが含まれます。ここでは、それぞれの治療法の特徴や効果について詳しく解説していきます。

監修医師:
佐々木 政幸(久我山整形外科ペインクリニック)
平成8年(1996年)
昭和大学医学部卒業
慶應義塾大学医学部 整形外科学教室入局、以後関連病院
済生会宇都宮病院 至誠会第二病院 厚生連魚沼病院 国立療養所村山病院(現 村山医療センター)
厚生連伊勢原協同病院 東京都保健医療公社 大久保病院にて勤務
平成22年(2010年)
久我山整形外科ペインクリニック(東京都杉並区) 開院
NPO法人『腰痛・膝痛チーム医療研究所』副理事長
TV放送作家の医療アドバイザー
【専門・資格・所属】
日本整形外科学会 整形外科専門医・脊椎脊髄病医
(前 スポーツ医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医)
(前 日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医)
【メディア出演】
2011.9テレビ朝日スーパーJチャンネルスーパーDr
2012.4韓国MBSTV四足歩行世界一いとうさんの医学的見地から
2012.10 テレビ朝日スーパーJチャンネル
2013.4テレビ朝日やじうまテレビコメント
2013.4フジテレビスーパーニュースコメント
2013.5フジテレビあげるテレビコメント
2013.6テレビ朝日モーニングバードコメントBS午後のニュースルームコメント
2013.8テレビ朝日ゆうゆう散歩枠通販コメント
2013.10 テレビ朝日スクープ映像監修
2013.12 テレビ朝日ゆうゆう散歩枠通販コメント
2014.1テレビ朝日ゆうゆう散歩枠通販コメント
2014.5フジテレビスーパーニュースコメント
2014.7フジテレビノンストップコメント
2014.10 BS朝日通販枠コメント
2014.11 TBS ニュースキャスターコメント
2015.1TBS 金スマ
2015.4・8・9テレビ朝日ゆうゆう散歩枠通販コメント
2016.2テレビ朝日中居正広のミになる図書館医療監修
2016.3TBS水曜日のダウンタウン医療監修他
その他多数
2020.7以降RIZAPに医学的協力を開始
へバーデン結節の保存的治療法
へバーデン結節の治療は、まず保存的治療から開始されることが一般的です。保存的治療とは、手術を行わずに症状の改善を図る方法で、薬物療法、装具療法、理学療法などが含まれます。
薬物療法と局所注射
へバーデン結節の痛みに対しては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されます。これらは内服薬として、あるいは外用薬(塗り薬、貼り薬)として処方されることがあります。内服薬は全身に作用するため、複数の関節に症状がある場合に適していますが、胃腸障害などの副作用に注意が必要です。
外用薬は患部に直接塗布するため、全身への影響が少ないという利点があります。ただし、皮膚が弱い方ではかぶれることもあるため、使用後に異常を感じたら医師に相談しましょう。症状が軽度から中等度の場合、外用薬だけで十分な効果が得られることも少なくありません。
痛みが強い場合や炎症が著しい場合には、関節内へのステロイド注射が行われることがあります。ステロイドには強力な抗炎症作用があり、注射後数週間から数ヶ月にわたって痛みを軽減する効果が期待できます。ただし、頻繁に注射を繰り返すと関節軟骨や腱に悪影響を及ぼす可能性があるため、実施頻度は慎重に判断されます。
近年では、ヒアルロン酸の関節内注射も選択肢の一つとして行われることがあります。ヒアルロン酸は関節液の主成分であり、関節の潤滑性を高めることで痛みを和らげる効果があるとされています。ステロイドに比べて副作用が少ないため、繰り返し使用できる利点があります。
装具療法とリハビリテーション
指のサポーターやスプリント(固定具)を使用することで、関節を安定させ、負担を軽減できます。特に痛みが強い時期や、指を多く使う作業を行う際に装着することで、症状の悪化を防ぐことができます。夜間にスプリントを装着することで、睡眠中の不適切な姿勢による負担を避けることも有効です。
テーピングも効果的な方法で、関節を適切な位置に保ちながらも、ある程度の動きを許すため、日常生活での使用に適しています。テーピングの方法は医師や理学療法士から指導を受けることで、正しく効果的に行えます。
理学療法では、関節の可動域を維持するための運動療法や、関節周囲の筋肉を強化する筋力トレーニングが行われます。可動域訓練は、関節が固まることを防ぎ、日常動作をスムーズに行えるようにするために重要です。痛みのない範囲で、ゆっくりと関節を動かすことがポイントです。
温熱療法や寒冷療法も理学療法の一環として行われます。温めることで血流が改善し、筋肉の緊張がほぐれるため、慢性的な痛みやこわばりに有効です。一方、急性の炎症期には冷却することで腫れや痛みを抑えることができます。症状の時期に応じた適切な方法を選ぶことが大切です。
まとめ
指先の関節に痛みや変形が現れるへバーデン結節は、適切な知識と対処によって症状の進行を遅らせ、生活の質を保つことが可能です。早期に症状に気づき、指への負担を減らす工夫をしながら、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。保存的治療から外科的治療まで、さまざまな選択肢があるため、自分の症状や生活スタイルに合った方法を医師と相談しながら選びましょう。食生活や生活習慣の改善も、関節の健康維持に役立ちます。症状が気になる方は、早めに整形外科やリウマチ内科を受診し、専門医のアドバイスを受けることをおすすめします。
参考文献
日本整形外科学会‐へバーデン結節
厚生労働省‐変形性関節症

