50代からは皮膚感染症に注意!「帯状疱疹」や「水虫」はうつる?家庭内で予防するポイントは【医師解説】

50代からは皮膚感染症に注意!「帯状疱疹」や「水虫」はうつる?家庭内で予防するポイントは【医師解説】

白癬(水虫)とは?

50代からは皮膚感染症に注意!「帯状疱疹」や「水虫」はうつる?家庭内で予防するポイントは【医師解説】

白癬とは、白癬菌というカビが原因で生じる皮膚感染症。足にできる白癬を、俗に「水虫」と言います。

水虫は「趾間型(しかんがた)」「小水疱型(しょうすいほうがた)」「角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)」の3つに分類されます。

・趾間型…足の指の間に赤みや小さな水ぶくれが出現。ジュクジュクしたりカサカサしたりして強いかゆみを伴う。
・小水疱型…足の裏や側面に小さな水ぶくれを形成し、強いかゆみを伴う。
・角質増殖型…足の裏全体が赤みを帯び、特にかかとの角質が厚くなる。ひび割れなどの症状が強く出るが、かゆみはない。

足の角質で増殖した白癬菌が、爪へと侵入することもあります。そのため水虫は長引きやすく、趾間型・小水疱型の場合は1カ月、角質増殖型は2~3カ月、爪に感染した場合は爪が生え変わるまで3~6カ月程度の治療を要するケースも珍しくありません。もちろん個人差はありますが、長引く治療に根気強く向き合うことが大切です。

水虫の治療法

水虫の初期治療には、抗真菌薬というカビを殺菌する外用薬が用いられます。治療を始めてしばらくするとかゆみなどの症状が治まってきますが、角質の奥に入り込んだ白癬菌が生き残って再発することがあるため、自己判断で中断するのはNGです。医師の判断にもよりますが、ターンオーバーによって皮膚が新しく入れ替わるまで、1~2カ月は治療を続けましょう。

外用薬で十分な効果が見込めない場合、もしくは感染が広範囲に及んでいる場合は、抗真菌作用のある内服薬が検討されることもあります。特に爪水虫の場合、外用薬だけでは完治させるのが難しいため、内服薬との併用が一般的です。体の内側と外側から、白癬菌の増殖をしっかりと抑えていきます。

水虫が重症化しやすい人の特徴

水虫は、免疫力が低下すると感染しやすくなります。中でも重症化しやすいのは、以下のような人です。

・糖尿病やHIV感染症などの基礎疾患がある
・妊娠中
・長期的にステロイドを服用している
・抗がん剤治療を受けている

これらに当てはまる人で水虫が疑われる場合は、症状が軽いうちから早めに皮膚科を受診するようにしましょう。専門医による適切な診断と治療を受けることが、回復へとつながります。

家庭でできる水虫の再感染予防

50代からは皮膚感染症に注意!「帯状疱疹」や「水虫」はうつる?家庭内で予防するポイントは【医師解説】

水虫は、性別に関係なく、誰もが発症する可能性のある病気。また、水虫は1度完治しても、白癬菌に感染すれば何度も繰り返し発症します。家庭内感染や再感染を予防するには、日常生活での工夫が不可欠! 以下のポイントを参考に、できることから取り入れてみてください。

・マットや寝具、スリッパなど足が触れるものを家族間で共有しない
・床や畳など、足が触れるものをこまめに掃除する
・せっけんやボディソープで毎日足を清潔に保つ
・通気性の良い靴下、靴を選ぶ
・菌の繁殖を防ぐために、靴は数足をローテーションさせる
・靴下はよく洗浄し、毎日履き替える

白癬菌はジメジメとした湿度の高い環境を好みます。そのため、感染を予防するには、足や靴を清潔に保ち、湿気を溜めないことが重要です。特にバスマットは湿気がたまりやすく、白癬菌の温床になる可能性も。毎日洗浄し、しっかりと乾かすことが感染を防ぐポイントになります。

配信元: 介護カレンダー

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