腺様嚢胞がんの治療
腺様嚢胞がんの治療は、主な治療法として手術、放射線治療があり、腫瘍の状態に応じて適切な方法が選ばれます。一般的ながんと比べて進行がゆっくりである一方、神経や血管に浸潤しやすく、遠隔転移のリスクがあるため、治療後も長期的な管理が必要です。
手術療法
腺様嚢胞がんの治療では、可能な限りの腫瘍除去が基本となります。唾液腺や乳腺に発生した場合は、腫瘍の周囲に十分な安全域を確保しながら切除します。神経周囲への浸潤がみられる場合、広範囲の切除が必要です。一方で、気管や気管支に発生した場合は、気道の一部を切除し、必要に応じて再建手術を行います。腫瘍の位置や大きさによっては、完全に取り切ることが難しいケースもあります。
放射線治療
手術で腫瘍を完全に切除できなかった場合や、再発のリスクが高い場合には、放射線治療が行われます。神経や血管への浸潤が認められた場合にも、追加治療として放射線治療が有効とされています。
腺様嚢胞がんになりやすい人、予防の方法
腺様嚢胞がんは、唾液腺や気管支、乳腺などの分泌腺に発生するまれながんですが、発症しやすい人の特徴や明確なリスク因子はまだ特定されていません。40~60歳に多く、やや女性に多いという報告はありますが、誰にでも発症する可能性があります。
家族に腺様嚢胞がんを発症した人がいる場合、遺伝的な要因が関与している可能性も考えられますが、遺伝が直接の原因であるとは断定できません。
予防の方法としては、健康的な生活習慣を維持することが重要です。バランスの良い食事を心がけ、ビタミンやミネラルなどの栄養素を十分に摂取して、体の免疫力を高めることが推奨されます。唾液腺や気管支などに慢性的な炎症がある場合は、腫瘍の発生リスクを考慮し、早めの治療を行うことが望ましいです。
口腔内や顎、乳房のしこり、長引く咳や呼吸の違和感など、普段と違う症状が現れた場合は、適切な検査を受けて早期発見に繋げましょう。
関連する病気
唾液腺腫瘍
乳腺腫瘍
気管支腺腫
気管がん
肺がん乳がん咽頭がん扁平上皮がん
腺がん
参考文献
国立がん研究センター腺様嚢胞癌(せんようのうほうがん)
がん情報サービス腺様嚢胞癌
口腔病理基本画像アトラス腺様囊胞癌
頭頸部腺様嚢胞癌72症例の臨床的検討/日本耳鼻咽喉科学会会報/116巻/1号/p.10-16/2013年
肺原発性腺様嚢胞癌(solid type)の1例気管支学/36巻/3号/p.288-292/2014年
乳腺原発腺様嚢胞癌の1例/医学検査/68巻/2号/p.376-382/2019

