執刀の際に必ず意識している信念
編集部
執刀の際に必ず意識している信念や哲学をお聞かせください。
中尾先生
手術の技術的な側面が重要であることは言うまでもありません。しかし、医師の心構えもまた同じくらい大切だと考えています。江戸時代の思想家・佐藤一斎の言志四録にはこんな言葉があります。「少にして学べば壮にして為すあり、壮にして学べば老いて衰えず、老いて学べば死して朽ちず」。つまり、どの年齢でも学び続けることが大切だということです。手術は丁寧に、心を込めておこなうことの重要性を常に意識しています。50年の経験を積み重ねた現在も、この想いは変わっていません。
診療体制と全国からの患者さんへの対応
編集部
全国から患者さんが訪れるとのことですが、診療体制についてお聞かせください。
中尾先生
年間約1000人近く、全国から「切除不能」とされた患者さんが紹介され、そのうち100~150例が手術適応と判断されます。土日祝日も含め、朝9時から夕方5時までセカンドオピニオン外来を実施していましたが、最近では火・木曜日とし、月・水・金曜日は手術日としています。特に注目されたのが、NHKによる半年間の密着取材です。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介され、治療の道が閉ざされていると思っていた患者さんたちが、新たな希望を求めて来院するようになりました。全国からの相談体制を整えて対応しています。

