1mを何秒で歩けないと「フレイル」?寝たきりを防ぐ”診断基準”を医師が解説!

1mを何秒で歩けないと「フレイル」?寝たきりを防ぐ”診断基準”を医師が解説!

フレイルのセルフチェック方法

フレイルは進行すると日常生活機能の低下や転倒リスク増加につながるため、早期に兆候を自覚することが重要です。日常生活で取り組めるセルフチェック方法として、簡単に実施できる評価がいくつかあります。

握力

家庭用の握力計があれば簡単に測定できます。数値の低下はフレイルのサインです。

歩行速度

普段通りに歩いて、決めた距離(例:5m)を何秒で歩けるか測定します。歩行速度が遅い場合、身体機能低下のサインとなります。

ふくらはぎ

ふくらはぎの太さは、サルコペニア(筋肉量・筋力の低下)との関連で広く用いられています。 「指輪っかテスト」は、特別な器具を用いずに行えるチェック方法の一つです。両手の親指と人差し指で輪っか(指輪のような形)をつくります。輪っかにぴったり囲めない(隙間ができる)場合は、ふくらはぎ周囲が小さく、筋肉量が低い可能性があります。フレイルやサルコペニアのリスクが高まっているかもしれません。輪っかがちょうど合う/囲める場合は、基本的な筋肉量は保たれている可能性がありますが、定期的にチェックすることが大切です。輪っかよりふくらはぎが大きい場合、一般的には筋肉量が十分と考えられますが、活動量や疲労感など他の項目も併せて評価しましょう。

セルフチェック

フレイルは身体面だけでなく、精神的・社会的な側面も含まります。以下のような問いに答えてみることも有用です。

最近外出の回数が減っていませんか

食事を一人で取ることが多くなっていませんか

疲労感や活力の低下を感じますか

このようなセルフチェックを通じて、身体・生活機能の低下に本人が早期に気づくことが、フレイル予防の第一歩となります。

「フレイル」で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「フレイル」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは、骨・関節・筋肉・神経などの運動器の障害により、移動機能が低下した状態を指します。加齢による筋力低下や関節疾患、脊椎の変形などが主な原因で、歩く速度が遅くなる、立ち上がりがつらくなる、つまずきやすくなるといった症状が現れます。ロコモが進行すると活動量が低下し、フレイルや要介護状態へ移行しやすくなります。
対処法としては、下肢筋力を中心とした運動療法や、関節への負担を減らす生活指導が基本です。症状や原因に応じて、痛み止めの使用やリハビリテーションが行われることもあります。歩行が不安定になった、転倒が増えた、階段の昇降が困難になった場合は、早めの受診が望まれます。受診先は整形外科が適しています。

サルコペニア

サルコペニアは、加齢や低栄養、身体活動量の低下などを背景に、筋肉量や筋力が低下した状態です。フレイルの中核をなす要素の一つで、握力低下や歩行速度の低下、疲れやすさなどが特徴です。進行すると転倒や骨折のリスクが高まり、日常生活動作にも支障をきたします。
治療の基本は、十分なたんぱく質摂取と運動療法の組み合わせです。特に下肢や体幹の筋力トレーニングが重要とされます。体重減少や筋力低下が目立つ場合、また「以前より歩くのが遅くなった」「ペットボトルのふたが開けにくくなった」と感じた場合は、医療機関での評価が勧められます。内科、老年内科、リハビリテーション科などが相談先となります。

認知症

認知症とフレイルは相互に関連しており、フレイル状態にある方は認知機能低下を起こしやすいことが知られています。記憶力や判断力の低下により外出や活動が減ると、身体機能の低下が進み、フレイルが悪化する悪循環に陥ることがあります。
認知症の対処には、原因疾患に応じた薬物療法に加え、生活環境の調整や運動、社会参加の維持が重要です。物忘れが増えた、日常生活でのミスが目立つ、転倒が増えたといった変化がみられる場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。受診科は、もの忘れ外来、脳神経内科、精神科、老年内科などが適しています。

配信元: Medical DOC

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