戸建ての新居で生活を始めたころ、同じ住宅地で子育てをするご家族と自然に交流が生まれました。明るいママさんとの関係に安心していた矢先のある日、住宅地にパトカーが入り、気になる光景を目にします。しばらくして再会したママさんから笑顔で語られた近況は、私の想像を絶するものでした。


引っ越し先で出会った心強い存在
娘が3歳、息子が1歳のときに引っ越した住宅地は、子育て世帯が多く、自然にあいさつが交わされる穏やかな雰囲気でした。
近所のご家族とは子どもの年齢が近く、特に豪快で明るいママさんとは立ち話が弾む仲に。地元育ちで顔が広い彼女は、新しい環境に慣れない私にとって、とても心強い存在でした。
一方で、パパさんに対しては少し距離感のつかみにくさを感じていた私。顔を合わせるたびに「このあと家に来て遊びませんか?」「近所の友だちと公園に行くので、お子さんたちも一緒にどうですか?」と、その場の流れで唐突に誘われることがあり、親切心は感じつつも、私としては戸惑ってしまう場面があったのです。
住宅地にパトカー? 半年後に真相が判明…
ある日、外出先から戻ると、住宅地の一角にパトカーが停まっていました。警察官がどこかの家で対応している様子は見えましたが、わが家からは距離があり、どの家なのかまでは特定できません。騒がしい様子もなかったため、そのときは深く考えずに家に入りましたが、それ以来、ぱったりとママさんの姿を見かけなくなりました。
「どうしたのかな」と心配していた半年後、近所のよく利用する店で久々にママさんと再会。ママさんは以前と変わらぬ豪快な笑い声で「久しぶりー!」と声をかけてくれ、そのままのテンションでこう語り始めたのです。
「実は離婚して家を出たんだよねー!」
あまりの明るさに驚く私に、彼女は続けて言いました。
「旦那が暴れちゃってさー! 警察に来てもらって、そのまま別れたの!」
あの日のパトカーは、彼女の家に来ていたのだと合点がいきました。あっけらかんと話す彼女でしたが、それまでの交流からは深刻な影を微塵も感じていなかったので、あまりのギャップに言葉を失ってしまった私。
彼女はわが子と同じ学区内に母子で引っ越したそうで、子ども同士は同じ学校に通う予定だとのこと。彼女から「また会うと思うから、またねー」と言われ、私も「またね」と返して別れるのが精いっぱいでした。
パパさんの愚痴を聞いたことはありましたが、よくある話だと思っていたため、これほどの事態になっていたとは予想外でした。

