由奈に手を差し伸べたのは、親友の千絵だった。千絵の助言で、防犯カメラを設置し、探偵を雇うことに。仕事だとウソをついて、帰りの遅い大和…。冷めた視線で夫を見送る由奈に、探偵から「相手は夫の部下だ」と報告が入り…。
自宅を知られている恐怖
「信じられない……。住所を知ってるってことは、ストーカー紛いのこともしてるってことじゃない」
翌日、かけつけてくれた千絵は、険しい表情で手紙を見ました。
「大和さん…反省してなかったんだね…」
千絵は私の顔をまっすぐに見て、強いまなざしを向けて言いました。
「由奈、今度はゆるしちゃダメだよ。ミナちゃんのためにも」
「…わかってる。でも、こわい。大和がいない間にこの女が来たら……。それに、大和がどこまで、この女に私たちのことを話しているのかと思うと…吐き気がする」
私はミナを強く抱きしめました。大人の事情など何ひとつわからないように、あどけなく笑うミナ…。この子は私が守らなきゃいけない。
親友からのアドバイス
でも、大和に対して、問い詰める勇気はまだありませんでした。
証拠もないまま問い詰めれば、また適当なウソで丸め込まれるだけなのは目に見えています。
「由奈、まずは冷静になろう。相手の思うツボになっちゃダメ。向こうはあなたを動揺させて、自爆させようとしてるのかもしれないんだから」
千絵は私の目を見て、力強く言いました。
「まずはプロにたのもう。探偵に依頼して、確実に証拠をつかむの。それと、念のために防犯カメラを玄関につけよう。最近はスマホから見られるタイプもあるから。私が設置を手伝うよ」
「防犯カメラ……そうだね、身を守るためにも必要だよね」
私は千絵の具体的なアドバイスで、少し冷静さを取り戻すことができました。

