破水と尿もれ、おりもの、おしるしとの見分け方
破水と尿もれ、おりもの、おしるしは似ているところもありますが、見分けるために重要なポイントがいくつかあります。この章では破水と尿漏れ、おりもの、おしるしとの見分け方を解説します。
破水と尿もれの見分け方
尿もれは臨月の妊婦さんには珍しくありません。赤ちゃんが大きくなって膀胱が圧迫されることで、くしゃみや咳、あるいは立ち上がった拍子に少量の尿が漏れてしまうことがあります。
見分け方にはポイントがいくつかありますが、まずは前述の匂いです。尿もれであれば下着にアンモニア臭が感じられるはずです。逆に破水の場合、アンモニア臭はありません。代わりに生臭いような独特の匂いがする方もいます。
次に自分で止められるかどうかも大きな違いです。尿もれの場合、肛門あたりに力を入れて締めれば止められることが多いです。一方で破水の場合、自分の意思では止められません。いくら力を入れても温かい液体が漏れ続ける感じがあるはずです。
破水とおりものの見分け方
おりもの(帯下)は妊娠中期以降増える傾向があります。妊娠後期になると水っぽいおりものが増えて、「破水かも?」と心配になることもあるでしょう。しかし、おりものと破水には性状に明確な違いがあります。
おりものは基本的に粘り気のある分泌物です。色は白〜薄黄色で下着に残りますが、水のように広がってびしょ濡れにすることは通常ありません。量が増えたとしても流れ出るような出方はしません。一方、破水による羊水は水のようにサラサラしています。
破水とおしるしの見分け方
おしるしとは、出産が近づいたサインとして現れる少量の出血のことです。色はピンク色〜茶色で、粘液に血が混ざったような見た目をしています。おしるしがあった後、数日以内〜1週間程度で陣痛が始まることがあります。
破水との違いは、その出てくる量や性状です。おしるしは少量の出血を伴うおりものなので、一度に大量の液体が出るようなことは通常ありません。一方、破水の場合は前述のとおり羊水という液体が流れ出るので、たとえ羊水に血が混じてピンク色っぽく見えても、その液体は水のように大量に出る可能性があります。
もう一つの違いはタイミングです。おしるしは陣痛が始まる直前〜開始後に見られることが多いのに対し、破水は陣痛前に起こることもあります。
破水をセルフチェックする際の注意点
破水かどうか自分でチェックする方法を述べてきましたが、セルフチェックには限界があることも知っておきましょう。以下の注意点を踏まえ、安全第一で行動してください。
自己判断せずに産院に連絡を
繰り返しになりますが、「破水かな?」と感じたら産院に確認しましょう。たとえ今回が2人目以降で「前にも破水経験あるし、自分でわかるはず」と思っても、尿もれとの区別がつきにくい場合もあります。
迷っている間にも破水が進行して赤ちゃんが危険に晒される可能性もあります。まずかかりつけの産院に連絡しましょう。電話で症状を伝えれば、助産師さんや医師が適切な指示をしてくれます。
破水かもしれない場合は清潔なナプキンを当てて!
「もしかして破水かも?」と思ったら、まず下着を清潔なものに履き替えましょう。そして生理用ナプキンや産褥パッド、尿漏れパッドなど清潔なナプキンを当ててください。羊水が漏れ続ける可能性があるので、下着が濡れたままだと不快なだけでなく身体が冷えてしまいます。
破水したらシャワーや入浴は厳禁
破水が疑われる場合、シャワーや入浴は避けてください。破水によって赤ちゃんを包む膜が破れた状態になると、子宮内は無菌ではなくなります。お風呂に入ったりシャワーを浴びたりすると、腟から細菌が入り込んで子宮内で感染を起こすリスクが高まります。いわゆる絨毛膜羊膜炎などを引き起こす可能性が出てくるのです。
産院にはタクシーや家族が運転する車で向かう
破水した(またはその疑いがある)ときの移動手段にも注意が必要です。産院へ行く際は、徒歩や自家用車の運転、公共交通機関の利用は避け、できればご家族の運転する車かタクシーを利用しましょう。破水しているときに一人で歩いたり運転したりするのは危険ですし、電車やバスでは周囲に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
ご家族が運転できる場合はお願いし、難しければタクシーを呼びましょう。妊婦さん向けのマタニティタクシーを事前に登録しておくと、いざという時にスムーズです。マタニティタクシーの運転手さんは出産に関する簡単な研修を受けており、防水シートなどの備えもある場合が多いので安心して利用できます。

