音喜多あいかは独立を夢見ながらエステサロンに勤める1児のママ。息子のはるとくんは保育園に通っていますが、保育時間の規定を超えて子どもを預け、休日保育の利用も頻繁。発熱した息子のお迎えにもあからさまに面倒そうな態度を見せ、ついには解熱から24時間は登園を控えるという感染症対策のルールを破ろうとする始末です。
あいかは「どうしても仕事に行きたいんです。預かってください」と言い張り、その様子を見ていた保護者は「あなたみたいなご家庭がいると、うちみたいにちゃんと休んでほかの子にうつさないようにしてる家庭の努力が一気に意味がなくなるんですよね」と厳しい指摘。保育園の先生も預かれない旨を毅然と伝えます。
2人の正論に返す言葉もなく、子どもの登園に付き添うママたちから冷たい視線を浴びたあいかは「私には敵しかいない」と感じ、はるとくんを連れて保育園を後にします。
しかし、あいかの身勝手な行動と態度の裏には、誰にも言えない苦悩と葛藤があり……?
やりがいに満ちた仕事、昇進の可能性が見え始めた直後に…?


























「もしこれからお子さんとなると、店長業務は難しいと思うのよね……」。
昇進の可能性と同時に伝えられた言葉に心が揺らいでいると妊娠がわかり、あいかは夫への報告を急ぐのでした。
従業員に産休を取得させることは法律(労働基準法第65条)で定められており、特に産後8週間に関しては出産する従業員が希望するかどうかにかかわらず、休業させなければいけません(ただし、産後6週間を経た女性が請求し、医師が支障ないと認めた業務に就業させることは可)。また、特にシフト制の職場の場合、出産後は午後勤務や夜勤務が難しくなるケースも多いはずです。
あいかの勤めるサロンの店長が「もしこれからお子さんとなると、店長業務は難しいと思うのよね……」と話したのも、そうした事情があってのことでしょう。しかし、キャリアを築くことも子どものいる家庭を築くこともどちらも尊く、そこに優劣はありません。
とはいえ、あいかが店長からかけられた言葉が物語るように、互いの両立が難しいケースがあることも事実。あいかと同じ経験をした人もいるかもしれませんが、近い未来、より子育てに配慮した働き方が整備され、今以上に子どもを産みやすく、育てやすい社会になるといいですね。
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著者:マンガ家・イラストレーター まえだ永吉

