覚悟を込めたブランド名「ITTEKI」

弥栄醸造の立ち上げにあたり、展開される酒のブランド名は「ITTEKI(⼀擲)」。この名前は、四字熟語「乾坤一擲(けんこんいってき)」に由来するという。「天地の運をかけた一投」、すなわち“人生を賭けた大勝負”を意味する言葉だ。
この言葉は、代表の坂本氏が、成人式の折に恩師から贈られた色紙に記されていたもので、以降、人生の節目でたびたびその言葉に背中を押されてきたという。
坂本氏は、東京での酒販業務を経て、2021年より新潟の阿部酒造で酒造りを学び、2024年には阿部酒造の設備を借りた委託醸造酒の販売を開始。そして今年冬、いよいよ自らの蔵で自らの酒を造る。その覚悟を一滴に込め、「ITTEKI」と名付けたという。
地域の営みとつながる“村づくり”としての酒蔵

弥栄醸造の舞台となる「宮之下」は、新潟県柏崎市の山あいにある人口数十人ほどの集落。高齢化が進み、耕作放棄地や空き家が増える中、代表の坂本氏はこの地に移住し、古民家をリノベーションして蔵を立ち上げた。

2024年秋の稲刈り時、左から、坂本氏と生産組合の人々
単なる酒造業ではなく、地域の営みとつながる“村づくり”としての酒蔵運営。外から人が来て、地元の人が笑顔で語らう。そんな風景を酒を軸に再構築することが、弥栄醸造の本質的な目標だという。
