メタボリックシンドロームの人が気をつけたい生活習慣の見直しポイント
メタボリックシンドロームの人が気をつけたい生活習慣の見直しポイントは、睡眠不足の解消、ストレス管理、禁煙や飲酒量のコントロールなどです。
睡眠不足の解消
睡眠不足は、食欲に関係するホルモンのバランスが乱れやすくなるという報告があります。睡眠不足の状態では、空腹感が増して、摂取エネルギーが増え、体重増加につながると考えられているためです。
肥満を予防する睡眠時間の設定は難しいとされていますが、5〜8時間の睡眠をとることを推奨されています。
ストレス管理
慢性的なストレスと腹部肥満には関連があるといわれています。慢性的なストレスがあると、体内で炎症を促進し、メタボリックシンドロームの悪化につながると報告されています。ストレスは早めに対処することが大切です。気分転換や休養をして、ストレスを管理しましょう。
禁煙・飲酒のコントロール
・禁煙
喫煙者は内臓脂肪の蓄積が多いという報告があります。喫煙の習慣は、糖や脂質の代謝異常を起こし、メタボリックシンドロームの発症リスクを高めるといわれています。さらに、喫煙は動脈硬化を進行させるリスク因子です。喫煙の習慣があれば、禁煙しましょう。
・飲酒のコントロール
アルコールは高エネルギーの飲料です。ビール350mLで約150kcal、日本酒1合で約200kcalあります。また、アルコールの食欲増進作用や、脂質の多いつまみなどの摂取によってエネルギー摂取過剰になりやすいです。飲酒の習慣がある場合は、節酒や休肝日を作り、飲酒量を減らすことがおすすめです。
「メタボリックシンドローム」で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「メタボリックシンドローム」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
肥満症
肥満症とは、肥満が原因の合併症があるか、合併するおそれがあり、医学的に減量が必要な状態です。
肥満症は、BMIが25以上あり、高血圧や脂質異常症、耐糖能障害など11種類の健康障害のうち、1つ以上あてはまると肥満症と診断されます。また、内臓脂肪型肥満がある場合も、肥満症と診断されます。内臓脂肪型肥満は、健康障害を合併するリスクが高いためです。
肥満症を発症する原因は、食べ過ぎや運動不足だけではなく、ストレスや遺伝要因などさまざあるといわれています。
肥満症の基本的な治療法は、食事や運動習慣を改善し、減量することです。現体重から3%の減量をすることで合併症の改善効果があるといわれています。
メタボリックシンドロームや、肥満があり高血圧、脂質異常症、高血糖なども指摘された場合、肥満症の可能性があります。生活習慣の改善に取り組み、はやめに一般内科を受診しましょう。
脂質代謝異常・高脂血症
脂質異常症はLDLコレステロールや中性脂肪が基準値より高い・HDLコレステロールが基準値より低い状態です。
脂質異常症の診断基準は、LDLコレステロールは140mg/dL以上、中性脂肪は空腹時150mg/dL以上、HDLコレステロールは40mg/dL未満です。脂質異常症は、肥満、飽和脂肪酸やエネルギーの摂取過剰・過剰飲酒などが主な原因になります。飽和脂肪酸の摂取を減らし、エネルギーは適正量の摂取にして、活動量を増やしましょう。現体重から3%体重減少することで、脂質代謝異常の改善効果が期待できるといわれています。
食事・運動療法で十分な効果が現れない場合、薬物療法を併せて行うこともあります。
脂質異常症やメタボリックシンドロームを指摘されたら、はやめに一般内科を受診しましょう。
糖尿病
糖尿病とは、血糖値を下げる作用のあるインスリンというホルモンの作用が不十分のため、血糖値が高くなっている状態です。
糖尿病は、遺伝や肥満・運動不足などの環境因子が主な発症の原因となります。
糖尿病の治療の基本は食事療法と運動療法です。適正なエネルギー摂取・バランスの良い食事にします。体重を減らして内臓脂肪を減少させることで、糖代謝異常の改善効果が期待できるといわれています。まずは現体重から3%の体重減少を目指しましょう。運動療法は散歩などの有酸素運動が推奨されています。座っている時間が長くならないよう、日常生活の中で活動量を増やすこともおすすめです。
食事・運動療法で十分な効果が現れない場合は、薬物療法を併せて行います。
高血糖やメタボリックシンドロームを指摘された場合や、体重減少・のどが渇く・多尿・倦怠感など糖尿病の症状がある場合は、すみやかに一般内科を受診しましょう。
心筋梗塞
心筋梗塞とは、心臓の血管が詰まり、心臓への血液の供給が不足することによって起こる病気です。心臓の血管が詰まると、心臓に血液が供給されなくなるため、酸素や栄養が途絶え心筋が壊死してしまいます。肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病や喫煙などは動脈硬化を進行させ、心筋梗塞発症のリスクを高めます。
心筋梗塞の主な治療法は、カテーテル治療、バイパス手術、薬物治療です。
心筋梗塞を予防には、食事や運動、禁煙など生活習慣改善が効果的です。また、メタボリックシンドロームの解消も心筋梗塞の予防効果があるという報告があります。
激しい胸痛や冷や汗、吐き気など、心筋梗塞を疑う症状があればすぐに救急要請をしましょう。
脳梗塞
脳梗塞とは脳の血管が詰まることで、脳に血液が循環しなくなり、脳に障害が起こる病気です。高血圧・メタボリックシンドローム・脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病や不整脈、喫煙により動脈硬化が進行することが発症の危険因子です。
脳梗塞の治療は、薬物療法やステントやカテーテルを用いて血管内治療を行います。
脳卒中の予防は高血圧や糖尿病などの生活習慣病の改善・メタボリックシンドロームの解消や禁煙などです。ろれつが回らない・顔の半分や身体の半身が動かないなどの症状が現れた場合はすぐに救急要請をしましょう。
高血圧
高血圧は血圧の高値が持続している状態です。診察室での測定で、収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上が高血圧と診断されます。
高血圧の主な原因は、食塩の過剰摂取・メタボリックシンドローム・飲酒・運動不足や喫煙などです。高血圧の治療の基本は、食事療法と運動療法です。減塩・節酒・禁煙や軽度の運動を行います。重症な高血圧や合併症によっては運動を制限する必要があるため、運動の強度については医師に相談しましょう。
現体重から3%体重減少することで、高血圧の改善効果が期待できるといわれています。食事・運動療法で十分な効果が現れない場合は、薬物療法を行います。
測定血圧が基準値を繰り返し越える場合は、はやめに循環器科を受診しましょう。

