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介護施設選びのポイント|施設の種類や比較ポイント、選ぶ際の注意点を解説します

介護施設選びのポイント|施設の種類や比較ポイント、選ぶ際の注意点を解説します

親の介護が必要になったり、退院後の生活に不安を感じたりして、介護施設の利用を検討する方もいるでしょう。
しかし、施設には生活の場としての性格が強いところもあれば、医療ケアやリハビリに重点を置いているところもあり、ご本人の状態に合った施設を見極めるのは容易ではありません。

この記事では、複雑な介護施設の種類や特徴を整理し、それぞれの違いを解説します。また、費用やサービス内容などの比較ポイント、後悔しないための注意点もあわせて解説します。

小田村 悠希

監修社会福祉士:
小田村 悠希(社会福祉士)

・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

介護施設選びの前に知っておきたい施設の種類と特徴

介護施設選びの前に知っておきたい施設の種類と特徴

介護施設には公的なものから民間運営のものまで多くの種類があり、入居条件や費用、ケアの内容は大きく異なります。
ご本人に適切な環境を選ぶためには、それぞれの役割を正しく理解することが大切です。ここでは、代表的な8つの介護施設を解説します。

介護老人福祉施設

特別養護老人ホーム(特養)とも呼ばれ、在宅生活が困難な方を対象とした公的施設で、終の棲家としての役割を持ちます。主な特徴は以下のとおりです。

原則65歳以上 /要介護3〜5

費用が安い

24時間の介護体制

待機期間が長い

入居一時金が不要で月額費用も安価なため人気が高く、地域によっては数年の待機が必要です。看取りまで対応しますが、医療体制は施設ごとの差が大きいため、常時の医療処置が必要な場合は事前の確認が欠かせません。

介護老人保険施設

老健と呼ばれ、退院後から自宅に戻るまでの間にリハビリテーションを行う施設です。在宅復帰を目的としています。

介護老人保健施設の特徴は以下のとおりです。

原則65歳以上 /要介護1〜5

リハビリ専門職の配置

手厚い医療ケア

原則3〜6ヶ月の利用

理学療法士らによる訓練や、医師・看護師常駐による夜間の医療対応が強みです。ただし終身利用はできず、入所期間は限定されます。利用中から、自宅復帰や次の施設への移行を見据えた準備が必要です。

介護医療院

長期的な医療ケアと生活支援を一体的に提供する施設です。医療が必要だが入院までは不要かつ在宅生活が困難な方が対象です。
介護医療院の特徴は以下のとおりです。

原則65歳以上 /要介護1〜5

充実した医療体制

生活の場としての機能

看取りケアへの対応

医師や看護師の配置が厚く、酸素吸入や経管栄養などに24時間対応可能です。病院と生活施設の機能を併せ持ち、プライバシーにも配慮されています。医療依存度が高い方でも、穏やかに長期療養できる環境です。

有料老人ホーム

民間企業などが運営し、設備やサービス内容が多種多様な施設です。契約形態により、大きく3つのタイプに分かれます。
有料老人ホームの種類は以下のとおりです。

原則60歳または65歳以上 / 自立〜要介護5※施設タイプにより異なる

介護付き(特定施設)

住宅型

健康型

“介護付き”は要介護1以上が対象で、施設のスタッフから介護を受けます。“住宅型”は外部サービスを契約して利用します。“健康型”は自立者向けです。費用や雰囲気の幅が広いため、予算と希望するライフスタイルに合わせて慎重に比較検討しましょう。

養護老人ホーム

経済的困窮や家庭環境の事情により、自宅生活が困難な高齢の方を受け入れる公的施設です。入所は自治体の“措置”で決定されます。
養護老人ホームの特徴は以下のとおりです。

原則65歳以上 /自立

経済的、環境的事情による入所

収入に応じた低額な費用

原則、介護機能なし

判断基準は介護の必要性ではなく“生活の困窮”です。費用はご本人の収入に応じて決定されますが、施設からの介護提供はありません。重度化して生活が困難になった場合は、特養などへの転居が必要になることがあります。

軽費老人ホーム

身寄りがない、あるいは家庭の事情で家族との同居が困難な方が、低額な料金で入居できる施設です。一般的にはケアハウスと呼ばれ、以下の2つのタイプに分かれます。

一般型(自立型)原則60歳以上 /自立

介護型(特定施設)原則65歳以上 /要介護1〜5

一般型は食事などの生活支援が中心で、“介護型”は特養に近い手厚い介護が受けられます。自治体の助成があり有料老人ホームより費用が抑えられているため、空きが少ない傾向にあります。

認知症高齢者グループホーム

認知症の診断を受けた方が対象の地域密着型施設です。5人から9人の少人数単位(ユニット)で共同生活を送ります。
認知症高齢者グループホームの特徴は以下のとおりです。

原則65歳以上 /要支援2または要介護1〜5/認知症あり

住み慣れた地域での生活

家庭的な雰囲気

認知症ケアへの特化

施設のある市区町村に住民票がある方が対象です。スタッフと一緒に家事を行うなど家庭に近い環境で暮らせるため、精神的に安定しやすいのが利点です。一方で医療体制は手薄な場合が多く、医療依存度が高まると継続居住が難しくなることもあります。

サービス付き高齢者向け住宅

“サ高住”は、安否確認と生活相談サービスが付いた、バリアフリー設計の高齢者向け賃貸住宅です。
サービス付き高齢者向け住宅の特徴は以下のとおりです。

原則60歳以上 /自立〜要介護5※要介護認定を受けていれば60歳未満も可

高い自由度

バリアフリー設計

外部サービスの利用

あくまで住宅であるため生活リズムは自由で、介護が必要な場合は外部サービスを利用します。自立度が高い時期から入居しやすいですが、介護量が増えると外部サービスの費用がかさむ点には注意が必要です。

介護施設の種類を選ぶときのポイント

介護施設の種類を選ぶときのポイント

施設選びでは、ご本人の状況に合わせて条件を絞り込むことが大切です。
ここでは、判断基準となる3つの重要なポイントを解説します。

要介護度

まず基準となるのは、ご本人の要介護認定の区分です。施設により受け入れ条件が異なるため、現在の身体状況や認知症の有無を確認します。
施設選びの目安となる区分は以下のとおりです。

自立から軽度の方(要支援・要介護1〜2)

中等度から重度の方(要介護3〜5)

認知症の診断がある方

自立や軽度の方は自由度の高いサービス付き高齢者向け住宅や住宅型が、要介護3以上の方は手厚い特別養護老人ホームや介護付きが適しています。
重要なのは将来の変化を見越すことです。入居時は元気でも、介護度が上がったり認知症が進んだりした際に、そのまま住み続けられるか、退去条件と併せて確認する必要があります。

費用負担の目安

長期にわたる介護生活では、無理のない資金計画が不可欠です。パンフレットの金額だけでなく、実際にかかる総額での検討が求められます。
費用の内訳として確認すべき項目は以下のとおりです。

入居一時金(敷金・前払金)

月額利用料(家賃・食費・管理費)

そのほかの実費(医療費・日用品費など)

公的施設は所得による軽減制度がありますが、民間施設は価格幅が大きく、一時金が高額な場合もあります。
特に注意したいのが、月額利用料以外の実費です。おむつ代や医療費などは別途必要なため、これらを加算しても年金や預貯金の範囲で支払いを継続できるか、慎重な試算をおすすめします。

受けられるサービスの差

同じ種類の施設でも、ケアの体制には違いがあります。特に介護の受け方と医療対応は生活の質を左右する要素です。
確認しておきたいポイントは以下のとおりです。

介護サービスの提供形態

医療ケアの対応範囲

介護付きは常駐スタッフによる定額ケアですが、住宅型やサ高住は外部サービスを利用します。後者は介護量が増えると限度額を超え、費用が高額になるリスクがあります。
また、夜間のたん吸引などの医療処置は、看護師の配置がないと対応できない場合があります。医療ニーズが高まった際も安心して過ごせるよう、連携体制の確認が大切です。

配信元: Medical DOC

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